8.9 C
Tokyo
11 C
Osaka
2025 / 12 / 29 月曜日
ログイン
English
食肉食肉加工品ハムギフト 高価格帯の拡充進む 単価6千円以上が伸長

ハムギフト 高価格帯の拡充進む 単価6千円以上が伸長

ギフト市場は通年で見ると伸長しているが、中元・歳暮のシーズンギフトは縮小傾向が続いている。そのシーズンギフトでも、大手ハム各社が強化する高価格帯商品は伸長しており、23年の歳暮ハムギフトの販売平均単価はわずかだがプラスとなった。現在、今冬の歳暮商戦がスタートしている。各社1万円以上の商品などを含め、価値を高めた高価格帯商品に力を入れている。

大手ハムメーカーの調査によると、23年のギフト市場全体は前年比2.7%増の10兆8190億円。24年の予測も1.7%増の11兆円強で、牽引しているのが記念日需要の個人カジュアルギフトなどだ。一方、ギフト市場全体の1割強を占める中元・歳暮市場は、企業の虚礼廃止の動きも重なり年々縮小傾向にあるのが実情だ。

ただ、コロナ禍から「特別な相手には特別な商品を贈りたい」ニーズがさらに高まり、特に日頃の売場では売っていないハムギフトは特別感も高く、アフターコロナとなった今も、各社が高価格帯と位置付ける6000円以上の商品が好調。

価格帯別では、3000円、4000円、5000円の商品が市場に多く、このボリュームゾーンの販売は減少傾向だが、6000円以上の商品は構成比は低いものの伸長しており、1万円以上のハムギフトも順調だ。これにより、販売単価は高単価商品が全体を牽引し、一部のデータではハムギフトの23年歳暮期平均単価は4237円と22年歳暮比で18円増加した。

コロナ禍を経て、現在の物価高騰の社会環境下、消費者は買い物に「失敗したくない」心理が働き、特に大切な相手への贈答品は、定番商品で安心感を求める傾向もある。

ハムギフトの定番は、日本ハムでは「北海道プレミアム美ノ国」や若者にも人気の「シャウエッセンギフト」、伊藤ハムは「伝承」、丸大食品は「王覇」など、各社安心の定番ブランドをあらためて強化するとともに、現在のニーズに合致した新商品の投入で市場を活性化させている。

(11月1日付本紙に「ハムギフト特集」)

関連記事

インタビュー特集

小川珈琲、バリスタ育成とコーヒー産地での活動に先駆的に取り組みブランド力向上 基盤強固に新事業を展開 宇田吉範社長CEOが意欲

9月1日から現職の宇田吉範代表取締役社長/CEOは、バリスタとコーヒー産地での活動に先駆的に取り組み、小川珈琲のブランド力を引き上げた立役者。

米国の認証機関として、米国輸出への総合支援に自信 認証だけでなく、企業の社会的信頼を高める仕組みづくりもサポート ペリージョンソン ホールディング(PJR) 審査登録機関

ペリージョンソン ホールディング(TEL03-5774-9510)は、ISO認証、ビジネスコンサルティング、教育・研修事業を通して顧客のサステナビリティ活動の普及に尽力。

国際的情報豊富な感覚で審査を展開 細分化したフードセクターに精通した審査員多数 SGSジャパン(SGS) 審査登録機関

SGSはスイス・ジュネーブに本拠を置き、試験・検査・認証機関としては世界最大級の規模である。世界115カ国以上に2500以上の事務所と試験所を有し、各産業分野における検査や試験、公的機関により定められた規格の認証などを行っている検査・検証・試験認証のリーディングカンパニーである。

キンレイ「鍋焼うどん」、さらにおいしく進化 自社工場でかつお節を削り出した理由とは 50年のこだわり脈々と

キンレイの冷凍具付き麺「お水がいらない」シリーズが販売好調だ。2010年に立ち上げ、昨24年までに累計2億食以上を販売している。

日本酒「獺祭」輸出4割増 「海外トップブランドが強み」桜井社長

清酒「獺祭」の輸出が世界各国で伸びている。前9月期は総売上高213億円(前年比9%増)のうち、輸出実績(未納税含まず)は79億円、実に4割増だった。