キーコーヒーは9月18日、東京都立産業貿易センター浜松町館(東京都港区)で業務用展示会「フード&ワイン提案会2024」を開催し、コーヒーを含めた業務用の外食メニューの提案を行った。
同展示会は、東京では3回目、大阪での開催を含めると4回目となる。来場者は前回より100人多い約500人となった。
提案会の狙いについて、松澤真一執行役員事業本部長は「我々はコーヒーを中心に喫茶文化の継承を進めているが、コーヒーに限らず、お客様には多種多様なご要望がある。お客様の店舗の活性化、お客様のご繁盛と来場してくださった方との関係強化を重点項目として取り組んでいる」と説明する。
一般的な「展示会」ではなく「提案会」としたのは、「ある程度の規模感で、ゆっくり内容の濃い商談をしていただきたい」との思いを込めたため。
会場では人手不足に対応する提案が目立った。
齊藤貴博事業推進部係長は「今年は人手不足に対応したワンオペ・自然解凍が可能な商材のご案内が増えており、昨年の約2倍のアイテム数となった」と語る。
松澤氏は「来場された方からは“参考になった”と言っていただき、出展業者の方からも“充実した商談ができる”とのお声をいただいており、今後も続けていきたい」と意欲をのぞかせる。
来年には、大阪で5回目(大阪開催2回目)となる開催を予定している。
キーコーヒーの出展ブースの目玉は、今回初出展の「KEY’S CAFÉ(キーズカフェ)」のコーナー。
「キーズカフェ」は、店舗デザインや機器が画一化されたパッケージカフェ。フランチャイズとは異なり、加盟金やロイヤリティは不要となっている。2024年8月末時点で、全国に66店舗を展開している。
キーコーヒーの業務用製品を仕入れることで、簡単にカフェ運営を始めることが可能となる。開業後も、同社が店舗運営のサポートを行う。
メニューもパッケージ化されているが、オーナーや店舗独自のオリジナルメニューを導入することも可能となっている点が特長。
同社の鈴木勇人ブランド開発営業部SPチームリーダーは「例えば、沖縄の店舗では特産の黒蜜を使ったドリンクメニューがある。“ここだけの限定メニュー”でオリジナリティが発揮でき、オーナーの方からとても好評」と胸を張る。
コーヒー以外にも、「堀田勝太郎商店」ブランドの抹茶やほうじ茶を使ったドリンクメニューも取り揃える。
「キーズカフェ」のオーナーは、飲食業ではなく不動産業や建設業など他業種からの参入が多いという。
鈴木氏は「本業とは別の事業を始める際に、カフェを運営しているというのは対外的に好印象を与えうる」と述べる。
キーコーヒーとしても、取引先が増えるだけでなく、「キーズカフェ」の看板が増えることで自社ブランドの浸透を見込む。