昭和に大ヒット「青春という名のラーメン」令和に復活! 熱湯1分、タイパ志向に応える 明星食品

驚きのでか具材とノンフライ麺に進化

明星食品は、昭和時代に一世を風靡したカップ麺「青春という名のラーメン」を40年ぶりに復活させ、9月23日から全国発売する。昨今のタイパ志向に応えるべく、独自技術で熱湯1分戻しの“でか具材”と“ノンフライ麺”を新開発、令和版に進化させたことがポイントだ。マーケティング部第一グループブランドマネージャー(BM)の輪違祐樹氏は「タイパ志向や昭和レトロブームを意識しつつ、明星ならではのイノベーションとマーケティングを詰め込んだ。長く愛されるブランドに育てたい」と意欲をのぞかせる。

独自のレガシー×イノベーション

1984年(昭和59年)に発売された当時、その斬新なネーミングやパッケージデザインが注目を集め、特にまだ無名に近かった斉藤由貴さんが「胸さわぎください。」とつぶやくテレビCMが大きな話題を呼び、想定を上回るヒット商品になったという。その後、社内事情もあり約2年半で終売に至ったが、当時を知る世代には強烈なインパクトを残した。

その「青春という名のラーメン」が“昭和100年”を来年に控えた2024年(令和6年)9月に復活する。開発にあたって輪違BMは「明星だからできる独自性を追求した」と強調。昭和レトロブームを背景に自社のレガシーを生かした当時のパッケージデザインを踏襲しつつ消費者目線でタイパ志向に応えること(湯戻し1分)も追求。強みであるノンフライ技術に磨きをかけ、“でか具材”は気泡・水分値の精密なコントロールを徹底することで実現し、“ノンフライ麺”は高温乾燥と三層麺技術を応用してつるみと潤いがあり、適度な弾力と湯のびしにくい品質に仕上げた。(写真下記事続く)

左から ダイス肉が麺を覆う「胸さわぎでかミート しょうゆ味」/「誘惑でかタマゴ チャンポン味」はお寿司屋さんの玉子焼き/ポテトは北海道産100%の「純情でかポテト しおバター味」 - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
左から ダイス肉が麺を覆う「胸さわぎでかミート しょうゆ味」/「誘惑でかタマゴ チャンポン味」はお寿司屋さんの玉子焼き/ポテトは北海道産100%の「純情でかポテト しおバター味」

令和版のアイテムは3品。「胸さわぎでかミート しょうゆ味」は、驚くほど大きい“でかミート”が主役。焼肉屋のハラミをイメージした味わいでフタを開けた際にダイス肉が麺を覆う様子は圧巻だ。「誘惑でかタマゴ チャンポン味」は少し甘めでふんわり食感の“でかタマゴ”を搭載。お寿司屋さんの玉子焼きを彷彿とさせる。「純情でかポテト しおバター味」は北海道産100%の“でかポテト”が楽しめる。理想的な大きさや食感を実現するため製法を工夫した。希望小売価格は税別236円。

ちなみにパッケージには“でか具材”を擬人化したキャラクターが3体ずつ登場。それぞれ昭和に活躍したアイドルグループにならって「胸さわぎ組」「誘惑隊」「純情トリオ」と命名した。マーケティング部第一グループで開発を担当した坂場翔太氏は「かわいらしいキャラクターにも親しんでもらえたら」と期待を寄せる。

若者の味方で青春を彩るラーメンに

10月からテレビCMを放映する。テーマは「前回の発売当時に一世を風靡した内容のセルフパロディ」(輪違BM)。ネクストブレイク候補の女優を起用し、幅広い世代に愛される楽曲にあわせて商品の持つ情緒感(青春)や機能価値(1分)をエモーショナルに描く。

今後に向けて輪違BMは「明星らしさが詰まった商品。まずは第1弾の3品を市場にしっかり定着させることが重要だが将来的には具材のバリエーション品なども検討できれば。長く愛されるブランドに育てたい」とコメント。また「個人的な想い」と前置きしつつ、「若い人に寄り添って味方になれるラーメンが理想。卒業式や入学式に食べていただくなど青春の1ページでコミュニケーションにも使っていただければ」と展望する。