セブン-イレブン・ジャパンは「うれしい値!宣言」の新コンセプトを立ち上げ、納得のおいしさや便利を手頃な価格で提供する「うれしい値!」の商品を拡充する。
8月末時点でおにぎりなど約20品だったアイテムを9月末までに270品に拡大。物価高を背景とした消費者の生活防衛意識に対応し来店頻度向上につなげるのが狙い。
9月3日の発表会で、羽石奈緒執行役員商品本部長は「アイテムを絞り込みながら原料を最適なものに集約し、調達方法の見直しやオートメーション化などの努力と工夫で、確かな品質と『うれしい値!』の両立に挑戦していく」と力を込めた。
他社の大盛企画などとの違いについては「定番品としてずっと品揃えする。一時的なお買い得感ではなく、日常的に便利につかっていただく」と説明。今後は消費環境や値頃感などを踏まえ、月に1回見直しをしながら一定の品揃えを担保していく。
今年7月に開始した「嬉しい値!」は、8月末時点でおにぎりやパンなどを中心に約20品展開。「うれしい値!宣言」を皮切りに、9月末から65アイテムに拡大し、デリカテッセンやサンドイッチなど対象カテゴリの幅も広げる。
「安心価格」と銘打っていた「セブンプレミアム」の商品は「嬉しい値!」に統一し、PBや共同開発商品を中心に見直しを図りながら、9月末に計205アイテムを展開する。
「セブン・ザ・プライス」はトイレットペッパー、洗剤など日用品約18アイテムを順次発売する。
「うれしい値!」のなかで特に力を入れるのがデイリー商品だ。
現在発売している税別323円の「五目炒飯」「麻婆丼」「バターチキンカレー」については「日本デリカフーズ協同組合様と共に培ってきた技術を活用し、炒飯は鉄鍋や高温IHでパラパラとした食感を実現した。『麻婆丼』も味わいの再現性に絶対的な自信がある。品質がともなったうえで値頃感ある商品を今後も育成していく」との考えを明らかにした。
値頃感と品質の両立は、製造現場のコスト改善やアイテム数の絞り込み、原料の集約、調達の見直しなどにより実現。
「チルド弁当の値頃感は、1日1回製造、広域配送のサプライチェーンの中で実現できている。1品ごとに専用ラインを設置。専用の加熱・冷却設備、ご飯の自動盛り付け機の活用など自動化された一環ラインで品質向上や高鮮度化、労務効率の改善を図っている」という。
消費者コミュニケーションとしては今後、チルド弁当を中心にTVCMや店内のPOP、横断幕、天吊りなどで訴求し、対象商品10個購入で50円引き券プレゼントする。発売5周年を迎えた「カップデリ」は対象の5品について、値段そのまま具材増量企画を行う(9月17日~26日限定)。