三菱食品・中野勘治氏 「お別れの会」に1千人 多くの人に愛された人柄偲ぶ

5月8日に84歳で亡くなった中野勘治・三菱食品元会長・社長の「お別れの会」が9月2日、帝国ホテル東京で開かれた。メーカー・卸・小売業のトップをはじめ、約1000人の業界人が献花に訪れた。

中野氏はニチレイ専務を経て、01年ユキワ社長、03年アールワイフードサービス社長を歴任。08年には三菱食品の前身である菱食の社長に就任し、メーカー出身ならではの知見を生かし、「集約型流通から創造型流通へ」という新たな概念を提唱。11年の三菱系卸4社統合後には三菱食品の初代会長を務めた。退任後も業界の要職を務め、明るく気さくな人柄は多くの業界人に愛された。

会場にはニチレイや三菱食品での中野氏の足跡をパネルで紹介。慶応大学商学部のゼミ仲間との写真や、家族との思い出の写真も多数飾られ、故人をしのんだ。

三菱食品の京谷裕社長はあいさつ文で「故人が旧来の卸売業のビジネスモデル転換期を卓越した先見性とリーダーシップで牽引し、生活者のライフスタイルを起点とする21世紀型卸の基盤を築くことができた」と謝意を示した。