コカ・コーラシステムは、持続可能な水資源保全の戦略を加速させる。
日本コカ・コーラは従来の取り組みである工場と製品に使用される水の還元に加えて、初の試みとして、原材料の栽培に使用される水資源の保全に動き出す。
グローバルのコカ・コーラでは、かねてより使用量などいくつかの基準で選ばれた12種類の原材料を優先原材料と規定している。
この12種類のうち、日本コカ・コーラは、原材料の栽培に使用される水資源の保全の対象に、日本発祥のブランドである「綾鷹」などに使用されている茶葉を選定し、茶葉の一大産地である静岡県の大井川・菊川・太田川を重要な農業サプライチェーン周辺領域と定めた。
7月23日、この領域内に位置しコカ・コーラ社製品への茶葉の使用実績のある御前崎市と掛川市と連携協定を締結。御前崎市とは農業に使用可能な水量のアップ、掛川市とは有機栽培による茶やコメの収量増加や水質の改善に取り組む。両市とも連携協定の期間は3年。
具体的な活動について、7月29日発表会に臨んだ日本コカ・コーラの田中美代子広報・パブリックアフェアーズ&サスティナビリティ―推進本部副社長は「御前崎市では、一部の湧水の量が減り枯れてしまったところもあると伺っており、遊水池の水量や地下水の水位・水質を調査する。掛川市とは、有機栽培に変換して水質も環境負荷が少ないようにしていくとともに農作物の収量を上げていくための研究を実施していく」と説明する。
日本コカ・コーラは今後、両市と3か年の目標を策定する。
発表会には、御前崎市の下村勝市長と掛川市の道田佳浩産業経済部部長が招かれ、市の概要や課題などが語られた。
なおコカ・コーラが定める優先原材料はアーモンド・砂糖(サトウキビ)・砂糖(テンサイ)・コーン・リンゴ・コーヒー・レモン・オレンジ・茶葉・パルプ&紙・大豆・マンゴーの12種類。