ハム・ソー業界 「365日納品」見直しを 物流問題解決へ重点策

食肉加工大手4社と業界団体の日本ハム・ソーセージ工業協同組合は、持続可能な物流を目指し23年12月に発表した業界宣言で取り組む各項目の内、3項目を24年度の重点取り組みとして24年7月29日に公表した。

参加するのは日本ハム、伊藤ハム米久ホールディングス、プリマハム、丸大食品の4社。昨年12月に「SDGsへの貢献と持続可能な物流のための食肉加工業界取組宣言」を発表し、24年4月からのトラックドライバーの働き方改革に伴う時間外労働の上限規制の適用を受け、ハム・ソー業界の365日納品が状態化しているなどさまざまな課題に対応すべく、取り組んでいる。

重点3項目は

①納品条件見直しによる積載率の向上
②店舗別仕分け納品見直しによるトラックドライバーの負荷軽減
③新商品・特売品の計画発注による配送便の安定確保

主な課題とその対応策は、①は、ハム・ソーセージ業界の365日納品や発注までのリードタイムがわずか1日であることなどの課題に対し、同じチルド温度帯の他業界との連携、365日納品見直し、納品リードタイム2日以上への変更を働きかけていく。

②では、店舗別仕分け納品業務はドライバーの長時間拘束の原因となっており、23年6月に国が発出したガイドラインの「2時間以内ルール」を「超過する納品が散見」(同団体)されているのが実情で、今後の対応策として「総量納品への切り替え」「店舗別仕分け作業の納品先センター側での対応」などを交渉する。

③は、「状態化する当日の特売品受発注」に対し、店着日7日以上前の受注などの交渉を進める。