オークワは7月4日、愛知県知多市に「スーパーセンターオークワ知多店」をオープンした。
愛知県下では12店舗目、スーパーセンター業態として30店舗目。初年度売上目標は25億円。3年後には30億円強を目指す。同社では今後、東海圏でのドミナント強化を進めていく考えで、特に愛知県下での出店に力を注ぐ。また、建築費など投資額が高騰を続ける中で、スーパーセンターのコンパクト化も模索。知多店はその試金石と位置付ける。
「スーパーセンターオークワ知多店」(浅野翼店長、愛知県知多市新知字南新生104番地)は、敷地面積約6千坪、延床面積約2千坪、直営売場面積約1千340坪で、駐車台数244台分を有する。総投資額は約24億円。商圏設定は3km圏内で合計約1万9千世帯・約4万9千人。イトーヨーカドー、マックスバリュ、フィール、ヤマナカが圏内で競合する。
品揃えは、総計約3万7千300アイテム。部門別売上構成比は食品約84%、住居約13%、衣料品約3%の見立てで、食品の内訳として生鮮で50%強を見込む。
生鮮は鮮度・品質・品揃えを訴求。デリカでは、こだわりのだしを使用した和惣菜を用意。ベーカリーコーナーでは、店内で小麦粉から練り上げたクロワッサンや自家製ピザを提供する。
また洋スイーツ・和菓子の新ブランド「オークワスイーツ部」「ちょっとお茶しよ菓」を立ち上げ、知多店で先行販売。今後全店に広げていくとともに、ラインアップの拡充も図る。
オープン当日の記者会見で大桑弘嗣社長は、東海圏(愛知・岐阜・三重)における店舗展開状況と今後の見通しを説明。
「愛知県での出店は、23年4月の春日井店以来、スーパーセンター業態としては20年9月の掛川店以来となる。現在、東は掛川、岐阜は中津川まで出ているが、店舗間の距離が離れているので今後はドミナント密度を高めていく。当社は中計で3年・10店舗の新規出店を掲げており、その半分は東海圏で出せればと思っている。今期は知多店のほか、もう1店を予定。東海3県の売上構成比は全体の3割ぐらいだが、これを4~5割まで増やしたい。そのためにも愛知県での出店に力を入れていく」とした。
また、スーパーセンター業態については、「昨年よりスーパーセンター業態の再構築に着手。お客様が買いやすいよう売場の変更をしたり、利益部門の明確化や集客力アップに取り組んできた。そのノウハウを知多店にも活用している」とする一方で、「スーパーセンターに乗り出した当初に比べて投資が2倍くらいに上がっている。これまでは1千500~2千坪で出店してきたが、今回の知多店は1千300坪。この大きさで既存店舗と同じ魅力を出せるのかというのが課題。知多店の動向次第で、スーパーセンター業態をさらに増やすのか、やはりSSMに回帰するのかというところを見ていきたい」と語った。