日本アクセスの中部エリアにおける取引先で組織する中部アクセス会(伊藤一章会長=カゴメ名古屋支店長)が6月26日、名古屋東急ホテルで「第31回総会」を開催した。当日は、日本アクセス方針説明会、中部アクセス会総会、懇親会の3部構成。会員・関係者など200人超が参集した。また今年は、フレッシュ物流、オール・ウェイズ、昌和商事、パーソンサービス、名阪急配、浜名梱包輸送の物流関連6社が新たに加わり、会員企業数は計184社となった。
総会あいさつで伊藤会長は、日本アクセスの前期業績に触れ「大変心強い内容」と評価。足元の環境については「消費者の生活防衛意識が非常に顕著になっている」としながらも、「健康など付加価値の高い商品に対しては積極的に消費をするメリハリ消費が見られる。付加価値のある商品で新たな需要を創造していくことが大切」として、売上数量の拡大、物量ベースの回復に向けて日本アクセスとの取り組み深耕を誓った。
日本アクセスの方針発表では、服部真也社長が前期業績の振り返りと今期全社経営方針を説明。24年度は、「第8次中計の総仕上げに加え、次期中計に向けた仕掛けの1年とする。特に売上拡大だけでなく、メーカーさまにとっては大事な数量拡大に向けて全社で力を入れていく。重点取り組み施策の計画達成に向けて当社の強みとなるビジネスモデルを構築し、収益を拡大するとともに高効率な経営を追求し、持続的な企業価値の向上を実現する」とした。
具体的な取り組みとしては「デジタルを活用したソリューションの提供」「新たな需要の創出」「社会課題の解決提案・協業」の3点を標榜。リテールソリューションの提供や情報卸のさらなる活用、EC事業の強化、「チン!するレストラン」や「チル酒」などの新規イベント・商品提案、海外事業支援、物流2024年問題への対応、SDGs活動などに力を注いでいく。特に物流課題解決に向けた取り組みの一つとして、フローズンマザーセンターの全国展開やパレチゼーションを推し進めていく考えだ。
菊池秀弥中部エリア統括は、地区施策について詳細を解説。24年度は売上1千78億円(1.4%増)、経常利益10億円(5.4%増)を目標に、「もっと!よくなる!中部大改革2.0」を重点方針として掲げ、特に「売上数量拡大に向けての対策に徹底的にこだわる」とした。
差別化策としては、「チン!するレストラン」や「乾麺グランプリ」「フローズンアワード」など、アクセスならではの企画に連動したメーカー・小売・卸一体型の販促を実施。情報卸では「LINEミニアプリ」の活用、フルライン強化では組織改編を行い菓子・酒類・開発商品の取り組み体制を明確化していく。
また、24年度には、中部エリアにもフローズンマザーセンターの建設を計画しており、同センターの活用とパレチゼーション推進への協力をメーカーに呼びかけた。