1.1 C
Tokyo
-3.1 C
Osaka
2026 / 02 / 10 火曜日
ログイン
English
トップニュースフルタ製菓、カカオ豆高騰・ガーナ産調達難の逆風に挑む コストダウンと価値向上の両立へ定番刷新

フルタ製菓、カカオ豆高騰・ガーナ産調達難の逆風に挑む コストダウンと価値向上の両立へ定番刷新

フルタ製菓は、主力チョコレート商品の主原料であるカカオ豆の高騰などを受けて定番商品の刷新を予定。4月26日、取材に応じた古田盛彦社長は「今年に入り、契約したカカオ豆が運ばれてこないという事態が発生し、カカオ豆の価格が前年に比べ4倍に跳ね上がった。コストダウンを図りながら新しい味を生み出し価値を向上させるべくポケット菓子などを刷新していく」と語る。

契約したカカオ豆が運ばれてこなかったのは主要産地国のガーナ産。農家からカカオ豆を一括して買い上げる政府の監督機関がデフォルトにより機能しなくなったためだという。ガーナと隣国のコートジボワールでは農家との直接取引が禁止され、密輸が横行しているという報告もなされている。

「ガーナの代替品はあり、ガーナとコートジボワール以外の国はそんなに減っていないが、やはり品質が一番安定しているのはガーナ産。仮にガーナ産が半減してしまうと、世界の供給量は10~15%減ってしまう」との見方を示す。

古田盛彦社長
古田盛彦社長

見直しを検討しているのが昨秋に刷新したポケット菓子の「セコイヤチョコレート」。出足好調だったものの、洗練されたデザインが裏目に出た。

「看板商品としてこれからも育成し続けていくのだが、昨年は商談のタイミングに間に合わず物足りなかった。『セコイヤチョコレート』は庶民の駄菓子の存在であるのにもかかわらず、デザインを変えたことで実際の価格以上の高価なものにみえてしまい、親しみやすさが失われてしまった」と振り返る。

このような消費者の反応は、フルタ製菓直売所「ふるたす」から鮮明に得られるようになったという。

2022年11月、「ららぽーと堺」(大阪府堺市)に「ふるたす」1号店を出店。続く2号店を今年4月26日、「リノアス」(大阪府八尾市)地下1階にオープンした。

「1号店で様々なお客様から反応があり、われわれが捉まえている情報と異なることがある。バイヤーさまや問屋さまの事前評価がものすごくよい商品も『ふるたす』で先行販売すると全く売れないことがあり、その逆も然り」と説明する。

事前評価が低かったものの、人気が根強い商品としては「ポテトアップルパイクッキー」「丸福珈琲店クッキー」「甘熟王バナナクッキー」の焼き菓子3品を挙げる。
ファミリーチョコレート・ポケット菓子・チョコエッグ・焼き菓子の4本柱の中で、焼き菓子は伸び盛りになっている。

直近では3月11日に新発売したコラボクッキー「リプトン紅茶クッキー」がヒット。これは、入社3年目の社員の発案から開発されたもので、ミルクティークッキーとレモンティークッキーをアソートしている。

「コラボクッキーは過去にも展開していたが、2つの味をアソートした点に新しい価値がある」と述べる。

販路も広がりをみせる。「当初、スーパーさまを中心に販売する予定であったが、『リプトン』ブランドでは紙パック紅茶飲料も展開していることから、一部のコンビニさまにも採用された」という。

ファミリーチョコレートについては「価格を維持するということではなく、価格と商品の魅力のバランスをしっかり考えながら商品を提案していく」。

ポケット菓子は前述の「セコイヤチョコレート」の反省を踏まえ「一番フルタらしさをイメージしていただいている商品群になるため、できるだけイメージを守っていく」。

若年層の取り込みに手応えを得るのはチョコエッグなどの玩具菓子。

「お子さまに好評を博しているほか、20代後半から30代の女性層に何らかのインパクトを与えることができると売れ行きがかなり良くなる。女性層にも反応していただきやすいキャラクターを引き続き提案していく。SNSが普及する中で瞬発的に出すと売れる商品も考えていきたい」と意欲をのぞかせる。

関連記事

インタビュー特集

原点は休憩中に見上げたキウイ 全国で食材発掘、生産者と企業つなぐ サッポロビールの地域創生事業

 明治9年(1876年)、北海道で新たな産業を興すべく設立された「開拓使麦酒醸造所」をルーツとするサッポロビール。創業150周年を迎える今も、その“開拓”の精神は息づく。ビール会社としての枠にとらわれない発想力を武器に、事業領域拡張の最前線で奮闘する人物に迫った。一次産業を担う各地の生産者と企業のバイヤーをつなぎ、農林水産物の需要創出をサポートするサッポロビールの地域創生事業。その原点は、外食企業のコンサルティングを手がける部署で九州の拠点に配属されていた、一人の担当者のひらめきだった。

カキ養殖の展望を聞く〈前編〉 “殻付き”市場拡大 環境変化と効率化に対応 シーパジャパン・吉本剛宏社長

瀬戸内海で養殖カキが甚大な被害を受け、生鮮市場だけでなく加工メーカーや流通にも影響が及んでいる。こうした中、従来の養殖方法とは異なるシングルシード養殖法が注目されている。

繋げる、繋げる、繋げる たこ焼きコミュニケーション足掛かりに TKO・木本武宏さんが次のフェーズへ

STUDIO TAMUROはお笑いコンビ「TKO」木本武宏さんの活動拠点。木下さんの実妹・大岡真裕美さんが代表を務める「オフィスTAMURO」が運営し、トークライブや、YouTube番組作成スタジオとして利用してきた。昨年5月からは新たな活動として、毎月3日だけ営業する「たこ焼き店」がスタートした。

SST=“サミットの仕事が楽しい”へ 新たな競争軸を作る 服部哲也社長

――中期経営計画の進捗はいかがですか。― 服部 「良い×強い=最強」という言葉を掲げた中期経営計画「頂(イタダキ)2025」は、最終年度を1年延長して26年度までとした。

食品産業センター 荒川隆理事長に聞く 「食サス」設立でサステナ課題深掘り フードサプライチェーン全体の連携で

日本の食品産業は、国内外から調達された農畜水産物を原料として、健康で豊かな生活を送るために必要な加工食品を安定的に製造・供給する産業として発展してきた。