徳之島コーヒー 農業と福祉の連携に一役 「集中から分散へ」 伊仙町・大久保伊仙町長が語る
徳之島の南端に位置する伊仙町は、日本一の高い合計特殊出生率と並んで長寿者が多いことから“長寿子宝のまち”として知られる。現在、その伊仙町では“すべての町民が主役のまちづくり”を掲げて地方創生を推進しており、次世代につながる事業を目的とする徳之島コーヒープロジェクトもその一翼を担うものと位置づけている。
奄美糖業の歴史 薩摩藩による砂糖増産政策
奄美糖業は慶長十五年(1610年)に始まったとされる。直川智(直河智)という人物が琉球に貢納品を納めに行こうとしたところ台風に遭遇して中国福建省に流れ着き、そこから持ち出したサトウキビの苗を郷里の大島・大和浜に植付けたのが始まりだと伝えられている。これに目をつけた薩藩は砂糖の生産を奨励。この時すでに奄美諸島は薩摩の統治下にあり、前年の1609年、薩藩は島津家久の琉球侵攻で奄美五島を琉球から分割し直轄地にした。