イートアンドフーズ 餃子の生産・備蓄体制強化 停止の4ラインは来春に再開目指す

イートアンドフーズは、23年12月6日に焼き餃子製造ラインの焼成工程から出火し、一部が延焼した関東第一工場(群馬県邑楽郡)の4ラインについて、来年2月をめどに生産再開を目指している。

4月17日の決算説明会でイートアンドホールディングスの仲田浩康社長COO(イートアンドフーズ社長)が明らかにしたもので、「関東第一工場は6ラインのうち4ラインが停止している。このラインは主にレンジ調理の焼き目付き餃子を製造していた。関東は全11ラインのうち7ラインで運用している状況で、昨年を上回る需要もあって供給が追い付いていない」と説明。

今後は4ラインの再開とともに、最新設備の導入も視野に入れる。23年1月に稼働開始した関東第三工場は、既存ラインの2倍のスピードを誇る「国内最大最速級の焼き餃子製造ライン」をはじめAIやIoTの新技術を導入し、従業員数は約3分の1となっている。「今後は第一工場にもこうした最新設備を導入していきたい」と述べる。

関東での備蓄体制強化と、関西方面への供給体制強化にも取り組む。

24年7月に「関東Logistics Base(KLB)」を稼働予定。これにより「羽根つき餃子」約720万パック(約1か月分)の備蓄が可能となる。2026年をめどに、宮崎県都城市の新工場稼働も予定している。「現状は関東に生産拠点が集中しており、関西方面に出荷している状況。主力の原材料がすべて揃う都城市に新工場を造り、陸路ではなく海上輸送で関西に出荷していく」としている。