地域のごみ焼却施設主催のイベントに参加した。同施設から、家庭の生ごみは多くが水分で焼却に多大なコストがかかっているので各家庭で水分を切ってから出してほしいと要望があった。水気あるものを燃やすには余分な火力を必要とすることくらいは分かる。そこに気づかず、水分の多い野菜クズなどそのままごみに出していたと反省した。
▼ほどなくして、北陸の食品卸カナカンが業務用消滅型生ごみ処理機を販売していくと発表した。同機は毎日排出される多くの生ごみを消滅させる。生ごみを水に変えて下水に流せるという。生ごみの焼却がなくなるので環境に優しい。同機のメーカーは「もう水を燃やすことをやめませんか」と訴えていた。
▼環境省によると、1人1日当たりのごみ排出量(令和3年度一般廃棄物)は890gで減少傾向だが、その7割は家庭ごみ。また、ごみ焼却施設の処理量当たり発電電力量は増加傾向にあるという。
▼人は毎日1㎏弱のごみを出している。食品界は包装資材削減などに取り組む。個人では、まずは生ごみの水切りだけでも環境や地域に貢献できることを、齢約五十にして知った。