アサヒ飲料は缶コーヒー「ワンダ」のショート缶を全面刷新して缶コーヒーヘビーユーザーとの接点を強化していく。
取材に応じた岩城紀行マーケティング本部マーケティング一部コーヒーグループリーダー(現・商品研究所 事業開発グループリーダー)は「コロナ禍を経て缶コーヒーヘビーユーザーの嗜好が少し変化していることを受けて、朝の気持ちをオンにする朝専用缶コーヒー『モーニングショット』でこれまで培った技術に磨きをかけた」と説明する。
今回、「モーニングショット」「モーニングショット ブラック」「金の微糖」の中味とパッケージをリニューアルして9月5日から発売している。
「モーニングショット」「モーニングショット ブラック」は、コーヒーを注いだ時の焼きたて・挽きたて・淹れたてのような香気成分を凝縮した香り“新・ワンダモーニングアロマ”を加え、朝にふさわしいコーヒーの香りを引き立たせた。
一方、「金の微糖」は高級豆エスプレッソの香りを抽出した“プレミアムアロマ”を加え、上質なコーヒーの香りを引き立たせた。

パッケージも刷新し、裏面は「WONDAメンバーズクラブ」への誘導を一層促進する内容に改めた。
「WONDAメンバーズクラブ」は、自販機と手売りでヘビーユーザーをつなぎとめる施策として今年3月から展開している施策となる。
専用ページか商品の二次元コードで「WONDAメンバーズクラブ」の会員登録ができる。
登録後、対象商品についている二次元コードを読み取ることでポイントが加算され、ためたポイントで賞品が抽選で当たるキャンペーンに参加することが可能となる。
対象商品は「モーニングショット」や「金の微糖」などの定番商品と自販機で売られる「レジェンドコレクション」シリーズ。
会員登録者数は順調に増加し8月時点で42万人を突破。
ヘビーユーザーの中でもとりわけ着目している自販機で様々な種類の缶コーヒーを買い回る回遊層の維持・新規獲得にもつながっているという。

「自販機に関しては、ヘビーユーザーの中で回遊層が多い。『モーニングショット』を例に挙げると『モーニングショット』だけを買っている人の割合はそんなに高くなく、いろいろな缶コーヒーを飲まれる人の割合のほうがすごく高い」と述べる。
この見方のもと、商品面で買い回りを促進すべく今年新たに投入したのが「レジェンドコレクション」シリーズ。
3月7日に第1弾として「レジェンドコレクション ワンダフルブレンド」(185g缶)を新発売した。
同商品は、1997年に発売された「ワンダ」ブランドの原点である「ワンダ ワンダフルブレンド」をベースに開発した缶コーヒー。
微糖コーヒーを求めるユーザーが増えていることに着目し、発売当時の風味と5段階ロースト・抗酸化抽出・低温抽出という当時の3つの製法はそのままに、甘みと苦みのバランスがよい味わいを訴求している。
発売開始後、トライアルの獲得が想定を下回り、その主因として中身訴求が不十分であったことを挙げる。
「味わいの訴求が少し弱かった。『ワンダフルブレンド』をご存知な方には買っていただけたのだが、ご存知でない方からは“どんな味なのかよく分からない”というお声が多く、少しトライアルがとれなかった」と振り返る。
第1弾で得られた学びを活かし、6月20日に発売開始した第2弾の「レジェンドコレクション SHOT&SHOT」では自販機での見せ方を工夫。
「SHOT&SHOT」は、2005年に発売した「ワンダ SHOT&SHOT」をベースにした微糖の缶コーヒー。発売当時の風味とフリーズドリップ製法・挽きたて抽出・抗酸化抽出という3つの製法はそのままに、軽やかなコクとキレのある味わいに仕立てられている。
この特徴を伝えるべく「『ワンダ SHOT&SHOT』をご存知でない方でも自販機の目の前に立って瞬時にわかるように少しダミーを変えるなどして訴求を改善した」。
ボトル缶コーヒー「ワンダ極」シリーズは、5月1日に実施した価格改定の影響で自販機オペレーターが自販機への導入を控える動きが起こったものの「継続して導入いただいている自販機ではパーマシン(1台当たりの売上げ)は落ちておらずトータルでは善戦している」。
「ワンダ極」は「ブラック」「微糖」「カフェオレ」3品をラインアップ。このうち「カフェオレ」については「秋にミルクリッチなコーヒーを飲みたい嗜好に対応するためパッケージを刷新する」。
コミュニケーションは「『ワンダ』は前向きなイメージが競合ブランドよりも少し高く出ており、“1日の快適なON”をもう少し広く捉えてブランドの原点に戻り“前向きな気持ちで充実した一日をつくる”の新メッセージを伝えていく」考えのもと、今年、缶コーヒーヘビーユーザーとの接点強化を図るべくCMキャラクターにムロツヨシさんを起用した。
秋冬もムロツヨシさんを継続起用し全面刷新するショート缶をアピールしていく。
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