関西フードマーケット 傘下の阪急オアシスとイズミヤ合併 林社長「会社の枠外しエリアで」

関西フードマーケットの第2四半期連結業績は売上高が1千849億円、営業利益が18億3千900万円。予算に比べ売上高が70億円、営業利益が11億円及ばなかった。各社の売上高は、イズミヤが前年比98.3%の679億円、阪急オアシスが92.6%の519億円、関西スーパーマーケットが96.5%の629億円となっている。

下期は既存店売上のプラスを計画。MDの見直しによる粗利率の改善を図るが、売上高は3千750億円、営業利益65億円と5月に発表した予想を下方修正した。なお、来年4月1日に阪急オアシスがイズミヤを吸収合併し、イズミヤ・阪急オアシス株式会社とする。

林克弘社長は1日に開いた会見で、上期の状況と今後の取り組みについて次の通り語った。

【上期の総括】

各社とも既存店売上が前年を下回った。販管費の減少に努めたが、売上減に伴う粗利益の減少が影響し営業利益は予想を下回った。コロナ禍の反動で客数が減り、そこに原料高が加わった。1点単価は上昇したが、買上げ点数が落ちた。

人件費と光熱費が高騰し、光熱費は3社で約7億円増加。最低賃金だけでなく、競争環境の中で人件費が上がっているが、採用しなければ差別化もできない。現在の環境が変化するとは考えにくく、通期の見通しを修正した。

販管費は増加しているがチェーンオペレーションを構築中で、必要な投資を行い確立することが粗利益の改善と販管費の削減につながる。ただ、粗利益の改善幅は外部要因の影響もあり、予断を許さない。

値上げは食品スーパーにとって非常に大きなマイナス要素だ。ただ、われわれは生活必需品である食を扱っており、その価値を提供できる仕組みをどう作るかが重要になるだろう。

【2社の合併について】

スーパーにはある程度の規模が重要と考えていた。既定路線としてイズミヤと阪急オアシスの統合は視野に入っていたが、その流れの中で、いかに顧客起点の店づくりができるか、業務フローをどのように新しく統一するかを課題としていた。

会社の枠を外してエリアマネージャーを配した。壁を乗り越え、23年に一つの会社になることを目指す。さらにシステム統合し、物流管理も新しい仕組みを作る。

【オーケーの関西進出について】

23年ごろに関西に進出されるということは聞いていた。大事なのは、いかにわれわれが独自性を打ち出すか。お客様が使い分けをされる中で選ばれる店になるために、まずはしっかりと差別化を図る。そうすることで結果としてオーケーさんとは違う店になるのではないか。

関西フードマーケット各社の上期実績と通期見通し - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)