健康・美容飲料の受託製造(OEM)を手掛ける日興薬品工業(名古屋市、加納巌社長)は、OEM受注と自社オリジナル商品販売の相乗効果発揮に向けた営業活動を強化している。同社は「赤まむしドリンク」を出発点に「ローヤルゼリー」や「すっぽんドリンク」などを展開。規制緩和などの時流の変化に応じてOEM事業に軸足を移してきたが、展示商談会などでのPR材料として自社商品の主力ラインアップを昨年一新した。オリジナル商品を通して開発力をアピール。新規受注獲得の一助としていくとともに、今後のBtoCの展開強化を睨み、商品力にも磨きをかけていく。
同社の現在の売上構成比はOEM8対自社商品2の割合。OEM事業に関しては、味づくりやマスキング技術などで評価が高い。また小ロットからある程度の物量まで、商品企画・開発・製造とワンストップ体制でさまざまなニーズに対応できることも強みとしている。
一方、オリジナル商品については、女性ユーザーをより意識した開発を推進。機能性表示食品「ねむりの扉」(100㎖アルミボトル缶)や森永乳業シールド乳酸菌を配合した「まもりの習慣 乳酸菌」(同)、美容系ドリンク「Collagen ピーチ&マスカット風味」(50㎖瓶)、リフレッシュ&リセットをコンセプトとしたクエン酸配合ドリンク「Re.shot」(うめ風味・もも風味、100㎖瓶)を21年1~2月にかけて一斉発売。その後も12種のビタミンを含有する「マルチビタミン」(100㎖瓶)、「Re.shot」シリーズの新フレーバー「ミックスベリー風味」を追加投入している。
事業展開としては引き続きOEMを軸足に据え、展示商談会を中心に出展を予定。一方、一般消費者向けにはサンプリングやコロナ下での医療従事者・介護関係者に向けた商品寄贈など地域に根差した活動を行ってきた。今後も地元イベントへの出展などでファン作りを図る。
オリジナル商品では、自社ブランド初となる美容系ドリンク「Collagen ピーチ&マスカット風味」がイチ押し。また、シールド乳酸菌やマヌカハニー、ビタミンDなどを配合した健康サポート飲料「まもりの習慣 乳酸菌」、眠りの質を改善する機能性関与成分GABAを配合した「ねむりの扉」なども一部ドラッグなどで採用を獲得している。
今後、小売や卸などに向けては「競合する大手メーカー品と成分などは同等で、リーズナブルな商品」として、棚の活性化や品ぞろえのバラエティアップを主眼に提案を進める。