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2024 / 09 / 08 日曜日

 - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)

「食で地方創生」のコーナーでは、人口急減・超高齢化という課題に対し、政府や各地域がそれぞれの特徴を活かした自律的で持続的な社会を創生することを目指す地方創生の取り組みを“食”の視点で紹介いたします。

日本全国各地で地方創生に向けて実際に動かれている方にスポットライトを当てて、“深く”“隈なく”の2つ方向で拡充していきます。“深く”では1つのエリアの取り組みに密着し継続的に報じることで蓄積化を図り振り返りを可能とし、“隈なく”では取材対象エリアを増やしていくことで先進事例を共有化できるようにします。随時、拡充・更新していく所存です。

最新記事

「地場産野菜のドレッシングセット」

十文字学園女子大が地場野菜ドレッシング開発 埼玉県新座市のふるさと納税返礼品に採用

 十文字学園女子大学(埼玉県新座市)の人間生活学部食品開発学科(小林三智子ゼミ)が開発した新座市の地場産野菜を使用した「地場産野菜のドレッシングセット」が昨年12月から新座市のふるさと納税返礼品に採用されている。
「AGFコーヒー実証農場」(第一農場)で収穫されたモカ品種(左)と泉農園で収穫されたイエローブルボン品種(徳之島コーヒー)

島民によるコーヒー産業化へ前進 徳之島コーヒー生産支援プロジェクトのいま 成功モデル確立にむけ試行錯誤

2017年夏に伊仙町、徳之島コーヒー生産者会、味の素AGF社、丸紅の4者が契約締結して始動した徳之島コーヒー生産支援プロジェクト。活動開始して実質4年目を迎える今年、今後の方向性について、
赤く実った徳之島コーヒー

徳之島産コーヒー 23年に本格販売 進む整備 味の素AGFが第二農場開設

味の素AGF社(AGF)は、17年6月から鹿児島県奄美群島で実施している「徳之島コーヒー生産支援プロジェクト」の一環として、徳之島南端の伊仙町で17年に開設した「AGFコーヒー実証農場」(第一農場)に加え、今年4月11日に第二農場をオープンした。
フリーペーパー「ほっとくの」は現在第4号まで発刊。4月末発刊予定の第5号は新型コロナウイルス感染拡大の影響で延期に(鹿児島県伊仙町/モスク・クリエイション)

徳之島コーヒー 島民の信用獲得へフリーペーパー発刊

東京に本社を構えるデザイン会社のモスク・クリエイションの近藤恵一代表は月1回のペースで奄美群島の徳之島を訪れ、一度訪れると少なくとも1週間は滞在して徳之島の魅力発掘と島民との関係構築に精を出しているという。
AGF寄贈のビニールハウスでコーヒーの苗木と吉玉誠一氏(徳之島コーヒー生産者会)

鹿児島県・伊仙町篇⑫徳之島コーヒー 生産者と外部委託で育苗強化 障がい者就労支援施設や高校が協力

徳之島コーヒー生産支援プロジェクトでは、種から苗木への増産体制と苗木から成木への増産体制の両方を整備して徳之島コーヒーの生産拡大に取り組んでいる。

参考記事

伊仙町の大久保明町長(鹿児島県)

徳之島コーヒー 農業と福祉の連携に一役 「集中から分散へ」 伊仙町・大久保伊仙町長が語る

徳之島の南端に位置する伊仙町は、日本一の高い合計特殊出生率と並んで長寿者が多いことから“長寿子宝のまち”として知られる。現在、その伊仙町では“すべての町民が主役のまちづくり”を掲げて地方創生を推進しており、次世代につながる事業を目的とする徳之島コーヒープロジェクトもその一翼を担うものと位置づけている。
奄美糖業の歴史 薩摩藩による砂糖増産政策(写真地図google mapより)

奄美糖業の歴史 薩摩藩による砂糖増産政策

奄美糖業は慶長十五年(1610年)に始まったとされる。直川智(直河智)という人物が琉球に貢納品を納めに行こうとしたところ台風に遭遇して中国福建省に流れ着き、そこから持ち出したサトウキビの苗を郷里の大島・大和浜に植付けたのが始まりだと伝えられている。これに目をつけた薩藩は砂糖の生産を奨励。この時すでに奄美諸島は薩摩の統治下にあり、前年の1609年、薩藩は島津家久の琉球侵攻で奄美五島を琉球から分割し直轄地にした。