関西フードマーケットの林克弘社長は11月26日に迫ったオーケーの関西初出店について「環境の大きな変化は楽観視できない」と前置きした上で、自社の対応策や取り組みについて次の通り語った。
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ディスカウンターには、オーケーのようなEDLPがあれば、ロピアのような家族層をターゲットに内容量にボリュームを出し、精肉に特化したディスカウンターもある。それぞれの強みを生かしていくのが、ディスカウンターの一つの取り組み方。消費者の生活防衛意識にある程度応える価格対応が重要になってくることから、当社も価格対応型店舗を計画。年度末には一部で試験的に着手する。
当社はイズミヤ、阪急オアシス、関西スーパーが統合してできた歴史のなか、カナートを含めて四身一体となって、仕入れ原価の低減や店舗運営のロープライス化に取り組まない限り、なかなか価格に反映できない。仕入れ原価の交渉となるとシナジーを生かした大量仕入れをはじめ、留め型やPB、ローカルブランドの開発にも量が必要になってくる。
もう一つの大きな課題はオペレーションの確立。昨年に阪急オアシスとイズミヤのシステムをようやく統合して、関西スーパーとは統合作業に入った。27年春先の完成を目指す。「本部」「店舗」「システム」「オペレーション」、そして肝心の「人」が正常に動いてはじめて、チェーンストアとして形になる。現在ロピアやオーケーは、まだ単店舗で動いている状態。これらが関西内で店舗数が増え、チェーン化した時、われわれが対抗できるように、それまでに確実に基盤をつくる。