「ペットボトルは地上資源」を羽田空港から発信 全国清涼飲料連合会と空港関連各社が協働でイベント実施

 一般社団法人全国清涼飲料連合会(全清飲)は、日本空港ビルデングと東京国際空港ターミナルの2社と協働し、羽田空港ターミナル内で10月11日から14日までイベント「羽田deリサイクル ~ペットボトルは、ボトルからボトルへ~(Close the loop!循環させよう!)」を実施した。

 空港の利用者に、ペットボトル(PET)を再びPETにリサイクルする「ボトルtoボトル」の取り組みを広めることが主な目的。

 10月11日、イベント説明会に登壇した全清飲の那須俊一専務理事は「当団体では、飲み終わったPETはゴミではなく地上資源だと考えている。イベントによって、羽田空港を利用される多くの方にも、ゴミではなく資源だと思っていただきたい」と語る。

 羽田空港としても、10月の3R推進月間に合わせてイベントを行うことで、空港内での取り組みを広め、利用者にリサイクルを促す。

左からビッグウイング社の岩瀬祐和氏、日本空港ビルデングの植田英嗣氏、全国清涼飲料連合会の那須俊一氏、大田区公式PRキャラクターのはねぴょん - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
左からビッグウイング社の岩瀬祐和氏、日本空港ビルデングの植田英嗣氏、全国清涼飲料連合会の那須俊一氏、大田区公式PRキャラクターのはねぴょん

 日本空港ビルデングの植田英嗣上席常務執行役員サステナビリティ推進室担当は「『ボトルtoボトル』は、限りある資源の有効活用を目的とした取り組みのひとつ。多くの方にイベントに参加していただき、楽しみながら理解を深め、『ボトルtoボトル』が広がるきっかけになってほしい」と述べる。

 羽田空港でPETの販売を行うビッグウイング社の岩瀬祐和専務取締役執行役員は「昨年もイベントを実施し、多くの利用者さまにこの取り組みを知っていただくことができたため、今年も実施することになった」と説明する。

 イベント会場には、PETボトルのラベル・キャップ・ボトルを分別して回収できるリサイクルボックスや、全清飲と羽田空港の取り組みを紹介するパネルが設置された。PETボトルが回収しリサイクルされるまでを解説する展示物なども置かれた。

 イベント期間中は、昨年も実施したクイズのほか、新しく「ボトルtoボトル」を学べる環境学習講座を全清飲と日本空港ビルデングの協働で開催した。大田区公式PRキャラクターの「はねぴょん」も来場し、イベントを盛り上げた。

羽田空港の会場で展示されたパネル - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
羽田空港の会場で展示されたパネル

 イベント後も、羽田空港では引き続き「ボトルtoボトル」の取り組みを行う。

 羽田空港では今年、第1・第2ターミナルのすべての箇所にPET専用回収ボックスを設置。
 うち20カ所には、PETのリサイクルを促すパネルを設置した。

 国際線のみの第3ターミナルは、一部の箇所で瓶や缶とPETボトルが同じボックスで回収されている。
 現在は、言語やスペースの問題も踏まえながら、PETボトル専用回収ボックスの増設を目指している。

 今年10月からは、PETのキャップの回収の実証実験も開始。スーパーメイト社との検証のもと、第1ターミナル・第2ターミナルで計5カ所に回収ボックスを設置した。回収したキャップは、買い物カゴなどにリサイクルされる。

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