ファミリーマート 「モカブレンド」購入で産地支援 コーヒー豆生産の次世代育成に貢献

ファミリーマートは親会社である伊藤忠商事とともに、コーヒー習慣を通じたコーヒー豆の生産地支援に取り組んでいる。コーヒー豆生産の次世代を担う子どもたちの教育・環境支援を通して、2050年にはアラビカ種コーヒーの栽培適地が半減すると危惧される「コーヒーの2050年問題」への対応も強めていく。

6月3日までFAMIMA CAFÉ「モカブレンド」「アイスモカブレンド」の購入1杯につき1円を、駐エチオピア日本大使館主導の「草の根・人間の安全保障無償資金協力」と協力して現地のベレラ中・高等学校に寄付し、トイレ設置やコーヒーの歴史・文化を継承のための教材購入に充てる。

「コーヒーの2050年問題」への対応も目的。

ベレラ中・高等学校の教室(左)とトイレ - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
ベレラ中・高等学校の教室(左)とトイレ

2050年にアラビカ種コーヒー豆の生産適地が半減し、供給不足に陥ることが懸念される問題で、背景に気候変動、病害や虫害による生産量低下、経済的苦境による生産者減少などがある。「この課題はエチオピアも抱えており、経済的に余裕がない生産者は満足な教育を受けられない状況。適切な農法知識が不足し生産性が上がらず、収入も増えない悪循環となり、農地放棄や生産者の減少に繋がっている」ことから「未来を担うこどもたちを支援するため、日々のコーヒー習慣を通してコーヒー生産国の子どもたちのために役立ちたい」(同社)との思いで取り組む。

柴田裕憲在エチオピア日本大使は「支援は地域コミュニティや教育環境の発展に貢献するもので、非常に意義深く、大使館も力を合わせて取り組んでいきたい」とコメント。

「モカブレンド」(ホット/アイス)で使用するイルガチェフェ産モカ豆の栽培 - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
「モカブレンド」(ホット/アイス)で使用するイルガチェフェ産モカ豆の栽培

取り組みに賛同した「FAMIMA CAFÉ」共同開発者の粕谷哲氏は「開発に関わった商品が生産地の環境改善の一助になることを嬉しく思う。生産地への興味を持つきっかけとなり、生産地はもちろん消費者含めコーヒー産業全体がサステナブルな産業に向かうことを願う」とし、「モカブレンド」の焙煎メーカーであるキーコーヒーは「一般の生活者と幅広い接点を持つファミリーマートの取り組みで、一人でも多くの人がコーヒーの産地が抱える課題に興味を持ち、生産国支援の輪が広がることを期待する」などコメントを寄せている。