片岡物産の「匠のドリップコーヒー」が好調となり、今期(2月期)の出荷金額ベースで2桁増の着地を見込む。味わいの評価が高く配荷が拡大している。
プレミアムと廉価のちょうど中間に位置する価格が、競合製品の少なさも相まって顧客の獲得につながっているとみられる。
「廉価なものとプレミアムなものの中間層のドリップコーヒーが実は少なく、『モンカフェ』ともカニバらずに顧客を獲得している。ユーザーからは“価格以上の味わい”と高評価をいただいている」(片岡物産)という。
特許取得のフィルターも購入の決め手となっている。
カップにかけるフックを優しく引っ張るだけで、フィルターの口が開く「クイック オープン方式」を採用。一般的なドリップコーヒーと異なり、フィルターを切り取る手間がないという点も支持されている。
2023年8月から発売しているスティックタイプのプレミックスコーヒー「匠のカフェオレ」への支持も徐々に広がりをみせているという。
同商品は、コーヒーとミルクへのこだわりに加えて、砂糖のみによる甘さを追求したスティックコーヒー。
多様化する甘さの選択肢の1つとして、砂糖以外の甘味料を不使用で設計されており、競合商品がひしめく中、スティックコーヒーを含むスティックミックス市場にある“自然な甘さ”を求める消費者ニーズに勝算を見込む。
ラインアップは「濃厚ミルク」と「芳醇ビター」の2種で、いずれも6本入り。
「濃厚ミルク」には砂糖の一部にきび糖を使用し、コク深さが特長となっている。
「芳醇ビター」は焙煎香が特長の焦がし砂糖を使用している。自然な甘さを求めるスティックミックスユーザーのニーズに応え、リピート率が高いという。
春夏はパッケージに「水にも溶ける」のアイコンを付け、アイス飲用を訴求していく。
「『匠のドリップコーヒー』も『匠のカフェオレ』も飲用経験者からの評価はとても高くリピート率も高い。今後の課題はトライアル。最初の一歩を踏み出していただけるように店頭での販促活動をしっかり行っていく」と意欲をのぞかせる。