飲み終えたペットボトルはゴミではなくバトン 「い・ろ・は・す」特設自販機で「ボトル to ボトル」リサイクル疑似体験の場

 渋谷モディ店舗プラザ(東京都渋谷区)で「い・ろ・は・す天然水」の空のペットボトル(PET)を受け取り、ラベルとキャップを外して特設自販機の分別回収口に入れると、天然水が詰まった未開封の「い・ろ・は・す天然水」になって戻ってくる――。

 2月22日から25日の4日間、飲み終えたPETはゴミではなく、分別回収に協力すれば再びPETに生まれ変わる「ボトル to ボトル」リサイクルを疑似体験できるイベントが開催されている。

 「い・ろ・は・す」で掲げる“ごくごく自然に未来を変える水”のブランドテーマに即した活動の一環。

 22日取材に応じた日本コカ・コーラの昆洋行マーケティング本部ウォーター事業部部長は「今年は、昨年5月に宣言したブランドテーマに基づき、消費者とともにアクションを起こしていく」と語る。

 「い・ろ・は・す」の購買層は、特に世代で偏りはなく全年代に飲まれる傾向にある。近年は、既存の購買層に純増して若年層が流入しているという。

日本コカ・コーラの昆洋行マーケティング本部ウォーター事業部部長 - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
日本コカ・コーラの昆洋行マーケティング本部ウォーター事業部部長

 この流れを受け「若年層はSDGsネイティブでもあり、日常の中で気軽に参加できるサスティナブルアクションをより分かりやすく広げていく」。

 この考えの下、 “未来の誰かにつながるバトン”を今年の活動のキーメッセージに掲げる。

 「“バトン”はボトルを意味する。今回のイベントでは、100%再生素材から生まれたボトルの『い・ろ・は・す』ができるには、適切なリサイクルが必要で、それには消費者や自治体の方々など様々なご協力が欠かせない」と説明する。

 19日から放映中の岡崎体育さんとセントチヒロ・チッチさんを起用した新TVCMでも「い・ろ・は・す」のPETが循環していく様子が描かれている。

 加えて「ボトル to ボトル」をコミカルに伝える動画も準備している。

新ラベルの「い・ろ・は・す天然水」 - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
新ラベルの「い・ろ・は・す天然水」

 製品にも磨きをかける。

 「い・ろ・は・す天然水」のラベル表面に“100%再生素材から生まれたボトル”の文言を新たに記載。

 「以前は“100%リサイクルペットボトル”の表記を裏面に入れていたが、いろいろ調べた結果、若年層にも分かりにくいことが判明した。“飲み終わったPETを適切にリサイクルすれば未来の誰かに貢献していく”ことをより伝えるため、ラベルの刷新を含めて、いろいろな施策を組みあせている」と述べる。

 「い・ろ・は・す天然水」と同じ全国各地の水源でつくられている「い・ろ・は・す」くだものフレーバーウォーターシリーズもラベルを刷新し強化していく。

 「くだものフレーバーウォーターも日本全国の採水地で採取した天然水になるため、各地の魅力も表現すべく、新ラベルでは果物をよりみずみずしくデザインした。『い・ろ・は・す もも』を中心に育てていく」との考えを明らかにする。

渋谷モディ店舗プラザでのイベントの様子 - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
渋谷モディ店舗プラザでのイベントの様子

 ミネラルウォーター市場については、ミネラルウx-ターネイティブ世代の若年層に開拓余地を見込む。

 水道水からミネラルウォーターにシフトした中高年世代に対して、ミネラルウx-ターネイティブ世代は水道水からのシフトを経ずにPET入りのミネラルウォーターを飲用している層を意味する。

 「通常の水などと比べたミネラルウォーターならではの味わいの価値が広がっていくほか、ミネラルウォーターに味や嗜好面以外に求められる価値が強まり、今後も成長していく」との見方を示す。

 「い・ろ・は・す」では、サステナブル活動と消費の連動を図っていく。

 「『い・ろ・は・す』を飲んでたたんでリサイクルするというのが1つの消費サイクルになっており、サステナビリティと消費が完全に同じ道を歩いている感覚でマーケティングを考えている。こちらから仕掛けるというよりも、消費者と一緒になって活動していく」と意欲をのぞかせる。

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