尾家産業は1月18日、東京・都立産業貿易センター浜松町館で春季提案会を開催した。東京会場を皮切りに、3月19日の長野会場まで全国13か所で提案会を予定し、ユーザー約5千300人の来場を見込む。
春季提案会のテーマは「MIX」。変化する市場トレンドを捉え、メーカー各社と尾家産業の商品やアイデアをミックスすることで、顧客に新たな価値を届ける。
東京会場では、新企画「OIEベーカリー」コーナーを新設。本格的な湯種パンが作れる専用ミックス(奥本製粉)やドライイースト、植物性素材で作った豆乳クリームバター(不二製油)、成形冷凍パン、油脂などの製菓製パン素材を紹介。カフェやレストランなどの外食ユーザーでも導入できるベーカリーメニューの紹介や、ベーカリー業態など新規ユーザーの開拓につなげる提案を披露した。
「おっSOUZAI」コーナーでも、管理栄養士が考案したパンにも合う惣菜メニューを提案。重点強化を進めるヘルスケアや和洋中の幅広いユーザーに向けてベーカリー・中食メニューの提案に力を入れた。
そのほか、好評のPBコーナーやおせちコーナーなど、各ブースでの提案を充実。ASC認証の「生むきえび」や、OIEのやさしい森プロジェクトの養殖エビなどSDGsの取り組みも紹介。メーカー各社の春夏向け新製品や重点製品もいち早く紹介した。
なお、東京会場の出展メーカー数は約160社。ピアーフーズの「ムキタン」(牛タン)、ニイタカの配膳ロボなども限定出展した。来場目標は750人。
組織再編で成長加速
尾家健太郎社長は「東京・関東エリアでしっかりと伸ばしていこうという思いも込めて、東京から提案会をスタートさせる。ホテル・レストラン関係の回復もあり、12月までの業績も堅調に推移している。新年度4月からは新たな組織体制となり、この提案会を機にさらなる成長を目指していきたい」と意気込みを語った。
松林克次上席執行役員(東日本統括)は「東日本エリアの売上は前年比では伸びているが、19年比では全社平均にあと一歩届いていない。12月単月ではホテル・レストラン、外食関係が非常に好調で、ヘルスケア、中食も順調に伸びている。コロナ禍からの回復は進んできたが、人手不足でお客様は大変苦労しており、引き続きオペレーションの改善や付加価値アップにつながる提案に力を入れていく」と語った。
なお、4月からの組織変更で東日本エリアは、北日本地区(仙台支店および札幌・新潟・長岡・郡山・長野の各営業所)、関東地区(東京支店、神奈川支店および西東京・千葉・土浦・高崎・さいたま・横浜)に再編。厚木営業所は神奈川支店に名称変更。地区分割することにより、きめ細かなエリア戦略を加速させる。