「歩く旅」フォーラムに300人参加 注目高まるロングトレイル 第1回「JAPAN TRAIL FORUM」 安藤財団共催

安藤スポーツ・食文化振興財団は11月21日、日本ロングトレイル協会と第1回「JAPAN TRAIL FORUM」を都内で共催。ハイキングや自然散策など「歩く旅」の愛好家ら約300人が参加。日本各地につながるロングトレイルの魅力や保全活動の大切さなどに理解を深めた。

日本ロングトレイル協会が提唱する「JAPAN TRAIL」構想は昨年から本格的に始動。沖縄から北海道まで全長約1万kmに及ぶ(一部、整備中を含む)。運営には全国約30団体が加盟。登頂を目指す登山とは異なり、登山道やハイキング道、里山のあぜ道、海岸線などを歩きながら、豊かな自然体験とあわせて地域の文化・歴史も学べることが特徴だ。

フォーラムの冒頭、財団の安藤宏基理事長(日清食品ホールディングス社長・CEO)があいさつ。「財団は1983年の設立以来、スポーツと自然体験活動の支援に力を入れてきた。『JAPAN TRAIL』構想を最初にお聞きしたのは5~6年前。協会には、財団が長野県小諸市に構える『安藤百福記念 アウトドア アクティビティセンター』を活用いただいている」と経緯を語り、「実際にコースを歩き、絶景を眺めながら食べる『カップヌードル』は格別のおいしさ」と話して会場を盛り上げた。

次いで、特別講演で宇宙飛行士の野口聡一氏(東京大学特任教授)が登壇。自身の経験を踏まえ、「宇宙から見る地球は大変美しいが、地上から見る山や川も美しい」と述べ、「『JAPAN TRAIL』は日本の美しい姿を1本のラインでつなぎ、それを満喫できる包括的な体験になることを期待している」。

日本ロングトレイル協会の中村達代表理事は、世界各地のトレイルコースを紹介しながら「日本でも徐々にロングトレイルの言葉が浸透。自然は好奇心を刺激するふしぎ発見の宝庫。ぜひ子どもたちにも広く体感してほしい」と話した。