10月からの酒税改正前後で、消費者の購買行動にはどのような変化があったのか。読売広告社は子会社のショッパーインサイトが保有する食品購買行動データベースを活用し、スーパー利用者の購入状況の変化を可視化した。
酒類カテゴリー間の需要シフトについて確認したところ(図1)、増税となった新ジャンル(第3のビール)から他の酒類への流出は改正前購入額の6.3%。このうち最も大きかったのは減税となったビールで、新ジャンル購入額の2.6%が流入した。
さらに各カテゴリーの新規購入と購入中止の割合も加味して分析すると(図2)、新ジャンルから他酒類への移行に合わせて、購入中止が増加した実態も明らかになった。一方で減税となった日本酒は、新規購入も他の酒類からの移行もプラスだった。(表下記事続く)
これらの結果から、今回の酒税改正前後の期間では新ジャンルにとってマイナス、日本酒にとってプラスの影響があったことがわかった(日本酒は季節要因含む)。また酒類合計で見た場合、購入中止の増加に伴う購入量の減少が確認できた。
調査の集計対象エリアは全国。対象期間は酒税改正前後の60日間 (9月1日~10月30日)。