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ヨーグルトと乳酸菌飲料 ユーザーの心どうつかむ? 「価値選び」が成長のカギに

ヤクルト本社「Yakult1000」や日清ヨーク「ピルクル ミラクルケア」などの機能性乳酸菌飲料は近年、大きな話題となってきた。乳酸菌飲料とヨーグルトの違いは「無脂乳固形分量」と「乳酸菌数」にあり(別表)、明治「明治プロビオヨーグルト R-1」、雪印メグミルク「恵 megumi ガセリ菌SP株ヨーグルト」、森永乳業「ビヒダス ヨーグルト 便通改善」などは機能性ドリンクヨーグルトに分類される。

双方を扱うメーカーも多い中、両者の違いや競合カテゴリとしての認識について聞いた。

「戦う土壌としてはドリンクヨーグルトも乳酸菌飲料も同じ。ヨーグルトならではの価値でいえば、生きた乳酸菌が入っていたり、発酵乳独自のおいしさなどが挙げられるが、売場でどちらも購入する消費者は恐らく少なく、一方を選ぶ選択肢になる」(大手メーカー担当者)。

さらに、他メーカー担当者も「おいしさや健康価値を提供するとき、それが発酵乳なのか乳酸菌飲料なのかは消費者にとって恐らく関係ない。独自の乳酸菌や菌数など、発酵乳だからこそ提供できる価値や強みは生かしつつ、今後の商品戦略を見極め判断する」と語る。

成長と踊り場を繰り返すヨーグルト市場に比べ、乳酸菌飲料の方が話題性や新しさに勢いがあるとの見方もある。

機能性ドリンクヨーグルト大手は「消費者が自身のニーズに合わせて選択できる商品を提供していくなかで、目的に合わせて選ぶ消費行動がより浸透していけば、機能性ヨーグルトもさらに活性化してくるのでは」と期待を寄せる。ユーザー調査では、これなら続けられるといったおいしさも重要なポイントになっている。「機能が魅力的でも味わいを気に入ってもらえなければ継続的な消費にはつながらない」と捉えている。

売場競争が激化するなか、消費者の“お気に入り”に選ばれるため各社取り組んでいる。

「ヨーグルトも米やパンのような必需品に近くなってきたが、他の嗜好品に比べ産地やメーカーなどにこだわる消費者は少ない。体にいいイメージは定着しているが、『このブランドじゃないと』というブランド選択の面でまだまだ伸びしろがある」(同)。

乳酸菌飲料大手のヤクルト本社は来年、乳酸菌飲料、健康飲料に次ぐ3本目の柱として植物性ヨーグルトに本格参入する。

「『ソフール』とのカニバリが発生する可能性はあるが、新しく伸びてくる市場。新たな消費者を捉えるチャンスとみている」(担当者)。また、森永乳業も新たに豆乳を使ったアロエヨーグルトを打ち出した。「新たなチャレンジをしなければ、いちごやブルーベリーを発売するしかなくなってしまう。フルーツヨーグルト市場が飽和するなか、市場を盛り上げる第4勢力のようなものをつくっていきたい」(担当者)。

各社とも新たな切り口でも市場の活性化を図っていく。

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