ビール敬遠の若者に届け! 「アサヒ ホワイトビール」 エモさ全開のマーケでワクワクな未来に挑戦

近年、ともすれば若者から敬遠されがちなビール。もう一度、振り向いてもらうにはどうすればいいのか?新しい感性に響く“エモい”マーケティングで一石を投じるのが「アサヒ ホワイトビール」だ。このほど販路を拡大し、若年層のビールユーザー獲得へアプローチを強める。

押しも押されもせぬ巨大ブランド「アサヒスーパードライ」で、日本のビール市場のど真ん中を突き進んできたアサヒビール。同時に「若者のビール離れ」が語られるとき真っ先にイメージされるのも、このブランドだったのではないか。

「みんなで飲む場では、やはり選ばれることが多いのが『スーパードライ』。でも今回ターゲットとするZ世代は、そういう場の雰囲気が苦手。周りに合わせて一杯は飲まないととか、強制されるような空気を感じてしまう。強制ではなく、選択肢を与えてくれるビールとして印象付けたい」。

そう力を込めるのは、主任を務めるマーケティング本部ビールマーケティング部で「ホワイトビール」を担当する吉森千智氏。「いい意味で『ビールらしくないビール』を狙っている」と語る。

未来の購買層作りを

若年層とビールの接点拡大を狙う「アサヒ ホワイトビール」は昨年5月、首都圏のセブン-イレブン限定で発売。アマゾンでも数量限定販売した。

「『スーパードライ』をはじめ、弊社はこれまでマスに向けた商品をメーンに展開してきた。だが人口減少時代に入り、やがてビールを飲む方も減ってくる。そんな中でも悲観ばかりでなく、未来の購買層を作るべく新しいユーザーを開拓したい。そう考えてこの商品を開発した」(新ブランド開発部副主任 宮西桃子氏)。

マジックアワーの夕景を表現した缶(アサヒ ホワイトビール) - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
マジックアワーの夕景を表現した缶(アサヒ ホワイトビール)

想定以上の売れ行きを示し、店舗未販売エリアからは「買える方法はないの?」「早く拡大して」との声も寄せられていた。好評を受け、6月6日から関東甲信越(1都9県)の全業態に販路を拡大。エリア先行販売している。

エール酵母と小麦由来のフルーティな香りに、やわらかい口当たり。そしてマジックアワーの空模様を表現したパッケージを武器に、若者の心に届く情緒的価値を重視したマーケティングを展開する。「アサヒビールが出したホワイトビール」に興味を持つビールユーザーだけでなく、普段ビールを飲まない人がパッケージに惹かれて手に取るといったケースも。苦み控えめでチューハイなどからも乗り換えやすく「ビールは苦手だったけど、これなら飲める」との声も寄せられているという。

「ライトユーザーやビールを飲んでいなかった人を取り込み、リピート率も上がっている。ビール活性化に貢献できていると思う」(吉森氏)。

若者に響く言葉で

これまで中心だった食中シーンだけでなく、日常の思い思いの場面でゆっくり楽しむビールとして受け入れられていることも大きい。

「若い女性ユーザーにインタビューして面白かったのは、横浜のみなとみらいを友人と歩いているときに見つけて、二人で談笑するのにぴったりなビールだと思ったという声。普段はスーパードライや他社のビールを飲んでいるユーザーからも、休日の昼間にまったりとハーブティーみたいな感覚で飲めて、ほわっとリラックスできるという感想をいただいた」(宮西氏)。

販売拡大に合わせたツイッター企画「みんなの“エモい思い出”が映像作品になる!#日々のエモい出 投稿キャンペーン」では、「日々のふっと心がほどけた瞬間、風景」をテーマにエモい思い出を募集。寄せられたエピソードをもとにした気鋭クリエイターによる映像化のほか、“エモい出”が作れる期間限定イベントを新宿、渋谷、そして美しいマジックアワーが見られることで有名な日立駅(茨城県)でも開催。ブランドの世界観を広げる企画を展開した。

「若者に響く言葉を吟味した。キャンペーンや販促物だけでなく、バイヤーとの商談でも“エモい”という言葉を積極的に使っている」(吉森氏)。「コク」「のどごし」といったビールの定番用語も避け、「やわらかな飲み心地」「ふんわり、はなやかな香り」など飲み慣れない人でもイメージしやすい表現を心がける。

「世界一ワクワクするビール会社」を掲げ3月から就任した松山一雄社長のもと、多様化するユーザーに寄り添う提案でビールの新時代を切り開くアサヒビール。斬新な挑戦で、もっとワクワクする未来を創る。

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