日本缶詰びん詰レトルト食品協会がまとめた、22年(1-12月)の缶詰・びん詰国内生産量は214万t(実箱換算/3億4千135万箱)、前年比3.2%減となった。
このうち、飲料缶詰を除いた一般食料缶詰・びん詰生産量は25万3千t(3千621万箱)、1.9%減。一般食料缶(飲料を除く丸缶)は17万9千t(2千504万箱)、3.1%減となった。
主要品目では、マグロ、イワシ、モモ、パインアップル、やきとり、ソース類が増加したが、カツオ、サバ、サンマ、ミカン、クリ、混合果実、スイートコーンなどの品目が減少。分野別では、食肉分野が増加したが、それ以外は前年を下回った。
水産缶では、ツナ2.4%増(682万2千箱)、イワシ1.1%増(104万5千箱)が増加。ツナはカツオが減少(2.7%減、273万箱)したものの、円安による輸入品のコスト高などを背景にマグロ(5%増、408万箱)が伸長した。主力品目では、サバ8.2%減(338万箱)、サンマ18.9%減(59万箱)、サケ4.3%減(26万箱)といずれも減少した。
果実缶(丸缶)は、ミカン7.1%減(87万箱)、混合果実1.8%減(93万箱)が減少した一方で、もも4%増(28万箱)と伸長した。
野菜缶は、主力のスイートコーンが14.6%減(132万箱)と減少。パウチや紙容器など容器形態のシフトもあり、北海道産、内地産ともに大幅に減少した。
食肉缶は主要品目のやきとりが5.6%増(69万箱)と伸長したが、コンビーフ、その他食肉、食肉野菜混合煮はいずれも減少した。
なお、22年の缶詰輸入量は68.3万t(前年比2.2%増)。国内生産および輸入量、輸出量を加味した22年の一般食料缶詰びん詰供給量は93万t(1.1%増)となった。
レトルト食品は0.5%減 2年連続減少も底堅く
22年のレトルト食品生産量は38万t(5千890万箱)、前年比0.5%減で2年連続のマイナスとなった。全体の4割超を占めるカレーが1.4%減(2千377万箱)、一般市販品でのレンジ対応パウチへのシフトが進んだことが響いた。
一方で、どんぶりの素などが含まれる食肉野菜混合煮は8.5%増(545万箱)、18年から5年連続で過去最高を更新した。