ダイドードリンコ 産官学で地域の課題解決へ 包括連携協定締結

ダイドードリンコは6月7日、大阪府太子町、事業構想大学院大学と3者で「地方創生推進に関する包括連携協定」を締結し、「大阪府太子町未来への道プロジェクト研究」の発足を発表。企業版ふるさと納税を活用し、産官学で同町域の人口減や地域における担い手不足など地域の課題解決を図り、地域の発展を目指す。

同プロジェクトは、太子町域の発展に資する新規事業を構想する研究会で、事業の根本となるアイデア発想から具体的事業計画まで策定する。同学の講義や有識者から得られる知見が研究員の事業構想を支援し、参加者は一般から募集する。これにより異業種企業などとの知の共有による事業創出活動を実現する。

研究員募集に関して、費用は無料で、7人程度。これに太子町職員3人ほどが参加し10人程度の研究会となる。期間は23年7月~24年3月の全20回(各回半日程度)。会場は同町内。募集締め切りは6月25日。

また、同プロジェクトは同町への企業版ふるさと納税を財源として開催される。今回の協定に基づき、ダイドーから同町へ企業版ふるさと納税の寄付が行われた。

3者協定の経緯は、同学の修了生が創出した新事業サービスが同町の個人版ふるさと納税の返礼品に採択された縁があり、同町と21年9月に包括連携協定を締結していたダイドードリンコが同プロジェクトに賛同したことで実現した。

会見に出席したダイドードリンコの濱中昭一取締役は「当社は自販機を地域のみなさまとの接点である大切な店舗として取り組んできた歴史がある。引き続き持続可能な地域社会の実現を目指し、商品、価値、サービスの価値を進化させ、地域の期待に応えていきたい」と話した。