15.3 C
Tokyo
16.5 C
Osaka
2025 / 11 / 11 火曜日
English
加工食品乳製品・アイスクリーム森永乳業 生産者と消費者つなぐ新事業 こだわりの乳製品を代行販売
2025台湾食品調達商談会 in Osaka by 台湾貿易センター

森永乳業 生産者と消費者つなぐ新事業 こだわりの乳製品を代行販売

森永乳業は、酪農家が加工・販売するヨーグルトやチーズなどを移動販売車で販売代行する新規事業「酪農マルシェ みるくのえん」を立ち上げた。初回の取り組みとして、5月24~30日にかけて都内6か所で9軒の酪農家が加工した乳製品約32品を販売した。

事業の考案者で経営企画部非連続的成長推進室新規事業推進責任者の鴨志田真弓氏は、「酪農家と乳業メーカーが一緒に酪農の未来を作っていくことがコンセプト。酪農家と乳業メーカーの交流は、ここ10年まったくといっていいほどなくなり、それぞれの気持ちの疎通が取れない点で課題を感じていた」など新事業設立の背景を語る。

鴨志田氏(左から4人目)と参加した酪農家ら
鴨志田氏(左から4人目)と参加した酪農家ら
移動販売については「加工商品を扱う酪農家に、乳業メーカーとして売り方や味づくりのノウハウを共有することで、乳業界をより魅力的に伝えることができると考えた」(同氏)ことから、事業の第一歩として取り組む。製品とともに、森永乳業の担当者らが作成したPOPや、牧場による風味の違いを視覚化する「味マッピング」などを通して消費者に楽しみ方を提案する。次の出店は7月中を予定している。

初日の24日は、LaLaテラス南千住(荒川区)にて実施した。販売を委託した酪農家からは、「10年前からチーズやジェラートを作っているが、ここ最近は酪農危機をとても強く感じる。加工でなんとか酪農を盛り上げなくてはと考えていたときに声をかけてもらった。質のいい国産チーズを見ていただく機会を作ってもらえてうれしい」「輸入乳製品が多く入ってきているが、国産の乳製品は非常に素晴らしいものが揃っている。今回は加工部門のある牧場が対象だが、酪農仲間からの応援の声や思いも受け取ってきた」といった声が聞かれた。

なお、移動販売は三井不動産グループのShare Tomorrow(中央区)が21年から展開する移動商業プラットフォーム「&MIKKE!!」を活用したもので、同社が販売車両の提供などのサポートを行っていく。

関連記事

インタビュー特集

カゴメ次期社長 奥谷晴信氏 国内、新たな成長軸を模索 国際、M&Aも視野に成長を

カゴメの次期社長(2026年1月1日付)に内定した奥谷晴信現取締役常務執行役員(一部既報)。アジア事業カンパニーやグローバルコンシューマー事業部、国際事業本部などキャリアの多くを国際事業に携わってきたが、21年以降は国内事業でも手腕を発揮。

ウーケ 花畑佳史社長 パックごはん、第4工場が来春本格稼働 国内外に新規拡大増やす

利便性と品質向上により、年々市場を拡大するパックごはん。最近はコメ価格高騰の影響や防災食への利用増加が相まって、需要はさらに伸びている。

明星食品 新提案「麺の明星 主食麺宣言!」 4つの軸の袋麺アレンジで食事性アップ

明星食品は、こだわりの麺技術で開発した商品ラインアップを全面に押し出し、新たに「麺の明星 主食麺宣言!」と銘打ったプロモーションを大々的に展開している。

イチビキ 中村拓也社長 豆みそ・たまりNo.1の矜持を 人口減睨み業務用・海外強化

安永元年(1772年)創業の醸造・食品メーカー、イチビキ。今年6月20日付で同社社長に就いた中村拓也氏は、98年入社。

「大豆ミート」対談 マルコメ・日本製鋼所 次世代型食品へ課題と提言

健康志向が高まり、プラントベースフード(PBF)にも関心が集まる中、2023年9月に大豆ミートメーカー5社が発起人となり、「日本大豆ミート協会」が設立された。

〈持続可能性追求するアイルランドの食料生産〉シーフード編①大西洋の自然が育む恵み 海洋資源の保護に重点

〈持続可能性追求するアイルランドの食料生産〉シーフード編①大西洋の自然が育む恵み 海洋資源の保護に重点