ファミマ、低・高価格帯を強化 アイテム増ではなくハイ&ローの幅を拡大 価格と品揃え「確認会」も

ファミリーマートは23年度、低価格帯と高価格帯商品を強化するとともに、地域を含めた価格戦略を再構築していく。4月26日の上期商品政策発表会で、商品本部商品企画部の淺田友則部長は「アイテム数を増やすのではなく、今の品揃えの中で高価格帯と低価格帯の幅を広げていく」と説明する。

前年度は「おむすび」などで低・中・高価格帯の3ラインの価格戦略に大きな手応えを感じたことから、23年度もメリハリある3ラインを継続しつつ、高価格帯と低価格帯の品揃えの幅を広げ、「価格以上の価値」と「値ごろ感」の両極の訴求を強化する。

低・中・高価格の値付けは、品質だけでなく容量などのニーズも重視していく。その点、シェア可能なファミリーユース商品も高価格帯になりうるとし、今後、ファミリーユースの新商品も投入する。

低価格品は前年度、約930アイテムを展開する「ファミマル」のパンやおむすび、カップ麺など低価格の商品が好調だったことから、23年度は低価格を維持していく。

日用品についても価格を見直し、あえて価格を抑えた商品を展開し、価格感度の高い消費者の客離れ防止につなげる。

地域戦略も強化していく。ファミリーマートでは今年度から「価格戦略・品揃え確認会」を新設。確認会は、現状の価格と品揃えをマトリクスで可視化し、毎週の地域分析や価格、品揃え提案などを通してマトリクスを磨き上げ、より効果的な地域戦略を実現するもの。

具体的には、同じ野菜サラダでもA地区はレタスよりキャベツの割合を増やす、B地区はコーンを増やして価格を上げるといったように、確認会でマトリクスに沿って仕様や価格を変え、地域で異なる嗜好や価格感度に柔軟に対応する。