コカ・コーラシステムが3月27日に新発売する「からだリフレッシュ茶W」は、無糖茶飲料で初となるストレスと疲労感にWではたらくGABA配合のお茶(機能性表示食品)となる。
増大傾向にあるとされるストレスに着目し、甘いドリンク以外の選択肢として約2年・100回の試作を経て開発された。
開発背景について、17日取材に応じた日本コカ・コーラの山腰欣吾マーケティング本部止渇系無糖茶・機能性茶・紅茶事業部部長は「飲料・食品・サプリメントのストレスケア市場は2020年から2年間で2倍程度伸びており(出典:富士経済)、 “ストレスを感じたことのある”の割合は約7割(出典:博報堂生活総研)。年代で凸凹がなく幅広い年代の方がストレスを感じられていることに着目した」と語る。
気分転換に“お茶やコーヒーを飲む”あるいは“間食をとる”割合が多いことにも着目した。
これを受け「カロリーを気にせずゴクゴク飲めるお茶で、ストレスや疲労感を軽減する機能を持った商品が存在していないところに新たな機会がある」との結論に達した。
「からだリフレッシュ茶W」はカロリーゼロで、緑茶をベースにレモン果汁を加え、レモンが香るさわやかな緑茶の味わいに仕立てられている。
「リフレッシュを実感できることが非常に重要だと思っている。開発にあったては、レモンと緑茶以外の様々な組み合わせも含めて検討し、最終的に緑茶のちょっとした渋味・苦味がレモンの酸味とマッチした。海外だとグリンティーウィズレモンは結構あるが有糖が多く、新商品では新規性も打ち出して馴染んでいただきたい」という。
一見すると有糖のフルーツティーのようにも見えることから、当面は飲用体験を促しトライアル獲得に注力していく。
「パッケージもレモン→香る→緑茶→機能性表示食品の順に認知していただけるようにデザインした。緑茶飲料の選択肢の1つではなく、リフレッシュしたいときのレモンと緑茶の組み合わせというように思っていただきたい」と述べる。
メインターゲットは20・30代のオフィスワーカー。
発売前からオフィスワーカーを対象にしたサンプリング活動やインフルエンサーを活用したキャンペーンを展開している。
サンプリングは既に約80社の企業の総務部に向けてケース単位で配送。
発売後はTVCM・デジタル広告・交通広告・販促キャンペーンを大々的に展開していく。
コミュニケーション施策について、川野宏輔マーケティング本部止渇系無糖茶・機能性茶・紅茶事業部マネジャーは「仕事でモヤモヤする瞬間を捉えてコミュニケーションしていく。具体例を挙げると、長い打合せやメールなどでモヤモヤするシーンに商品をお届けする内容」と説明する。
交通広告では、マスク着用緩和などにより勤務形態が再び出社中心となり通勤ストレスを抱えるオフィスワーカーを想定し、トレインチャネルによる動画放映も活用していく。
将来的には、Wではたらくシリーズの強化も見込む。
「『からだリフレッシュ茶W』の味わいを気に入っていただき、年を重ねられたときに『からだすこやか茶W』や『からだおだやか茶W』も試していただいて広がっていければいい」と期待を寄せる。
インテージSRI+によると機能性表示食品の無糖茶飲料市場の販売金額は2019年の298億円から22年に719億円へ拡大。
トクホ・機能性表示食品をあわせた無糖茶飲料のヘルスクレーム別内訳は、脂肪・血糖値関連が約9割を占めていることから「脂肪・血糖値対策ニーズ以外の新しい健康ニーズを捉え市場を活性化させることが必要」(山腰氏)とみている。