成熟にも格差

北海道の特産品を売り込む商談会で、牛しぐれを販売する企業に話を聞いた。大手通販サイトで佃煮部門の売上1位になった商品だという。砂糖、醤油、みりんだけの昔ながらの味付けが評価された結果だが、それだけではないだろう。ラベルには金色や銀色をあしらい、ネット上でより目立つよう工夫を施している。

▼菓子の展示会ではロングセラーのスナックに、チョコをかけた商品をアピールしていた。単にチョコをかけただけではなく、ひと回り小さいサイズにした。オフィスや家庭での“ながら”需要を狙うことで、購買層の広がりを期待する。昔ながらのロングセラーといえど、何もせずに売れ続けるわけではない。

▼林真理子氏は近著「成熟スイッチ」で「成熟にも格差が生じてくる」と記す。「年を取って、後輩に成熟の素晴らしさを教えてくれる人と、老いの醜さを見せつける人」がいると。それは、長い年月をかけ小さな変化を積み重ねていった結果だという。

▼商品も人も同じであろう。できることなら、いつまでも親しまれるロングセラーのごとく、成熟していければ良いのだが。

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