明治は23日、都内で3年ぶりに業界新聞・専門紙誌関係者らを招いた賀詞交歓会を開催した。松田克也社長と各事業の役員らの紹介後、「明治らしい持続可能な調達活動への挑戦」について紹介。感染予防対策を講じたうえで関係者らと懇親を深めた。
冒頭のあいさつで松田社長は「昨年は大変厳しい環境だったなか、しっかりと前を向き前進してきた。明治が進化することは日本の食品メーカーや食品産業の進化につながり、ひいては日本の進化につながるという自覚を持ち続けてきた」と振り返った。
22年の具体的な進化として、腸管バリア機能など新たな価値を伝える「ヨーグルト新時代」、持続可能なカカオ豆生産を実現する「サステナブルカカオ豆」、女性特有の健康課題を支援する「明治フェムニケアフードα-LunA」など、「meiji New Action」での取り組みを紹介。今後は「数年前にはできなかった細かな分析を通して、母体の食べ物と母乳の関係や、それを飲んだ乳児が成年する過程を追い続ける。サステナブルな社会に貢献できるように明治を進化させ、日本社会の進化に向けて新たな価値を作っていきたい」と述べた。
調達本部酪農部部長の引地聖和氏は「明治らしい持続可能な調達活動への挑戦」として、MDA(Meiji Dairy Advisory)について説明。18年から作業改善や経営管理技術の向上を目的に、ミーティングや目標管理シートを用いた農場スタッフや経営者の育成といった人材マネジメントを行っている。現在43戸の農場で展開しており、今後はネットワークを拡大しながら人権、アニマルウェルフェア、温室効果ガス削減などの視点でサステナブルな酪農経営をサポートしていく。
会場内には展示ブースが設けられ、チョコレートだけではないカカオの可能性を追求する「ひらけ、カカオ。」の取り組みも紹介された。カカオフラバノールなど新素材を使用した試食も実施。今後具現化した商品の発売も視野に入れている。ヨーグルトでは、秋に開催した「明治が切り開くヨーグルト新時代」を振り返る動画やパネルで、野菜の栄養素の吸収促進や腸管バリアを強化する効能を改めて紹介した。