恵方巻 変わる常識

今年の恵方は南南東。例年通り2月3日に向けて恵方巻商戦が盛り上がっている。最近は海鮮のみならず、肉を巻いたものやフルーツを巻いたもの長いものなら何でもありになってきている。価格帯も1千円以下から1万円のものまで幅広くラインアップされている。

▼「恵方を向いて無言で丸かぶり」すると縁起が良いとされているが、昨今はこの慣習にとらわれず恵方巻を切って食べる人も多いそうだ。その需要を見越して、今年はスーパーでもハーフサイズや4分の1サイズにカットしたものが多くなった。

▼もともと関西の文化が由来とされ、恵方巻として全国に広まったため、関西以外では筆者を含め「丸かぶり」がピンとこない人がいる。ただ普段はあまり太巻きを食べない人が、贅沢な食材が巻かれた恵方巻に目を引かれ、この時期だけでも楽しみたいという声も。

▼いずれは複数の恵方巻を家族で切り分けて交換して、厄除けを願って箸で食べるなんてことがスタンダードになるかも。形にとらわれずゆるい文化として継承されたほうが長続きするかもしれない。

 - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)