10月1日からの一斉値上げによる駆け込み需要から、9月の出荷数量は前年同月の1.5倍となったビール類。その後の反動が表れた10月は、各社とも3割前後の落ち込み幅となった。仮需による増加分がほぼそのまま減少したが、実需は堅調を維持している。
10月の各社実績は別表の通り。家庭用の缶、業務用の樽生ともマイナスとなり、市場全体では前年同月比68%程度での着地となった模様。10月までの累計では業務用の回復基調が続いていることもあり、前年を上回る推移をみせている。
150%での着地となった9月の市場は、本紙試算では全体の2割強に当たる約835万ケースが仮需による増加分。反動による10月の減少分もほぼ同規模とみられる。
ただ、キリンビールが開示している9-10月のトータル実績は106%と好調。仮需と反動による相殺分を除けば、市場は堅調に推移していることがうかがえる。