創業110周年のカンロ 感謝込め記念事業スタート

キャンディメーカーとしてトップシェアを誇り、「グミッツェル」や「マロッシュ」など話題性のある商品を展開し、Z世代への発信も積極的に行っているカンロは、11月に創業110周年を迎え、すべてのステークホルダーへ向けた施策をスタートする。

代表取締役社長CEOの三須和泰氏は、今回の施策について「周年は、過去を振り返りながらも新しい未来へ踏み出すため『帯を締め直す機会』と捉え、今まで支えてくれた方々へ、心がひとつぶ大きくなる瞬間をつくり、感謝の気持ちを伝えたい」と語った。

「感謝」のアイコンには、2009年に誕生した「カンロちゃん」が起用された。周年のグラフィックについては「カンロちゃん」の生みの親、セキユリヲさんがデザインした。

具体的なアクションとして、消費者へはこれまで寄せられた声をヒントに商品を提案。2月には「KanroPOCKeT」にて、周年のグラフィックがデザインされた「日々の暮らしを彩るキャンディ」を発売。さらにはデザインオフィス「nendo」とタッグを組み、VOC起点の商品開発プロジェクトをスタートさせる。

株主・投資家へは、デジタルを活用したコミュニケーションを強化するほか、記念配当を実施する。地域へは、工場のある山口県光市、長野県松本市、同朝日村へ商品寄贈を実施。地球へは、TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)への賛同を表明し、23年から順次対応していく。社員へは、パーパスを起点にオーナーシップを育み、全社員が成長できる環境づくりを実施する。

三須社長は「取引先さまへは、ビジネスで感謝の気持ちを表し、皆さまと成長する企業でありたい」と述べ、同時に今期でのCEO退任を表明。後任に取締役執行役員グローバル事業本部長兼フューチャーデザイン事業本部長兼経営企画本部長の村田哲也氏が就任(23年1月1日付)予定だと発表した。

 - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)