ケンミン食品は、兵庫県の丹波黒枝豆と山形県のだだちゃ豆の食べ比べセットを10月28日から、篠山工場横自動販売機にてテスト販売を開始した。東西のプレミアム枝豆の冷凍食品を1箱1千500円で提供。予定数量がなくなり次第終了する。
丹波黒の枝豆は、黒豆になる前の黒さやを枝豆として収穫したもの。生産地の兵庫県丹波篠山市では、10月初旬の解禁からわずか2週間程度しか収穫できず、青果市場に出回る時期は短い。なかでも「丹波黒」は最高級の枝豆で、大粒で芋や栗のような味わいと食感が特徴。
ケンミン食品は、地元の黒豆卸大手の小田垣商店と2018年から「丹波黒」の冷凍加工品生産を開始。小田垣商店にゆかりのある農家が育てた枝豆を同社の冷凍食品工場が商品化している。今年は作柄が良好だったこともあり、両社で前年比10%増の2tを生産。ケンミン食品は「丹波篠山産 丹波黒枝豆(冷凍)」(200g/税抜900円)、小田垣商店は「丹波黒豆のえだまめ(冷凍)」(150g/630円)として、それぞれのルートにて販売する。
一方のだだちゃ豆は、山形県鶴岡市郊外の白山地区にて栽培される。なかでも「神の枝豆」で知られている與惣兵衛(よそべい)は、江戸時代から約140年続く生産者。一切交配をせず、代々引き継いできた門外不出の種を使い、糖度17度の甘い枝豆を栽培する。あえて大きく育てず、うまみを凝縮した小ぶりサイズの枝豆を8月中旬~9月上旬に収穫。冷凍加工した「だだちゃ豆小分けパック」(200g)を、ネットショップを中心に販売している。
10月28日には、小田垣商店内においてメディア向けの丹波黒枝豆とだだちゃ豆生産者の座談会を開催。それぞれの歴史や栽培のこだわり、今後の展望、また異常気象や生産者不足など農家をめぐる課題について語った。
ケンミン食品の高村祐樹社長は最後に、「東のだだちゃ豆、西の丹波黒が、オール枝豆としてともに世界に羽ばたいていければ」と期待を語った。