学乳パック(学校給食向け牛乳パック)や食品包装フィルムのウェイスト(廃棄物)などから作られた給食トレイの実証実験が上勝町立上勝小学校(徳島県勝浦郡)で開催された。
多くの小学校では、サーマルリサイクル(廃棄物を焼却して発生する熱エネルギーを回収する方法)しかできないガラス繊維強化プラスチック製の給食トレイを使用している。
今回、 これを繰り返しリサイクルできるセルロース繊維強化プラスチック製の給食トレイに変更することで耐用年数経過後もゴミにならないようにし、新たな化石資源を使わず温室効果ガス発生を抑制していく。
2003 年に日本で初めて「ゼロ・ウェイスト宣言」を行った自治体として知られる上勝町ときせきれい社と学乳パックの新たなリサイクル用途を探索。
その後、古河電工を加えた3者は21年11月にSDGs パートナーシップ・アライアンスを締結し、さらに石塚王子 PP・三信化工・セイニチ・日本テトラパックが参画して、セルロース繊維強化プラスチック製給食トレイの実証実験が実現した。
実証実験期間は6か月で、実使用上での使い勝手や劣化の有無などを評価する。
上勝小学校で SDGs に関する授業も行い、環境の大切さや自治体と企業の連携の必要性を説明している。