惣菜製造の自動化が新ステージへ 政府事業に採択 日本惣菜協会

日本惣菜協会はこのほど、経済産業省の「革新的ロボット研究開発等基盤構築事業」と農林水産省の「スマート食品産業実証事業」に採択された。昨年度の経産省事業では盛り付け惣菜ロボットの開発を行ってきたが、今年度はさらに新たな作業工程でのロボット開発やAIと量子コンピューターによる仕事量に応じた自動シフト計算に取り組む。惣菜製造のロボット、AI化は次のステージに進んだ。

新たに開発を目指すのは、トレー供給や弁当盛り付け、容器蓋閉めなどのロボットで、導入ハードルを下げるためにリース・レンタルシステムの構築、廉価なロボット本体の構想設計、容器・番重の標準化検討を進める。

惣菜業界では少子高齢化に加え、新型コロナウイルス感染対策に伴う外国人技能実習生の入国制限により製造現場の人手不足が深刻な問題となっている。同協会では問題解消を目指し、経産省と農水省の各補助事業の代表として小売・惣菜製造企業15社と、ロボットベンダー企業とともにロボットフレンドリー環境を構築し、ロボットやAIの現場導入を推進する。

採択の決定に際して同協会では「この事業を通じて、多くの人手を要する全国の惣菜工場が直面している共通課題に真摯に向き合い、『新しい合本主義の考え方』と『ロボットフレンドリーな考え』のもと、志に共感いただくパートナー企業とともに、課題解決に向けて推進し、日本が直面する人手不足解消に貢献していく」とコメントしている。

今年度の開発内容と企業名(日本惣菜協会/惣菜製造の自動化) - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)