「ブロッコリースーパースプラウト」台湾で製造販売 村上農園が台湾企業にライセンス供与

台湾のグリーンヴァインズ社(本社・台北市)は9月1日、村上農園とのライセンス契約により実現した「ブロッコリー スーパースプラウト」の台湾国内での販売を開始した。「三日苗 超級青花椰苗」という商品名で台湾国内のカルフール、シティスーパー、主婦聯盟や自社サイトなどで販売。初年度は40万パックの販売を見込み、数年後は年間200万パックの生産を目指す。

グリーンヴァインズ社は21年2月に村上農園とライセンス契約を結び、台湾で村上農園のスプラウト商品を独占的に生産販売する権利を得た。村上農園はグリーンヴァインズ社にスプラウトを安定的に生産する技術を提供したほか、スルフォラファンを高濃度に含む主力製品「ブロッコリー スーパースプラウト」の栽培に関する植物工場の最新ノウハウを供与してきた。契約後は許偉哲CEOと生産担当者が来日し、村上農園の事業所で研修を受けてきた。グリーンヴァインズ社は4千500万円以上かけ自社工場に村上農園と同型の円筒形栽培装置や洗浄システム、パッキングラインなどを導入し、「ブロッコリー スーパースプラウト」を生産する体制を整えた。

グリーンヴァインズ社は従業員113人、21年度の売上高は14.3億円。台湾で3番目にBCorp認証を取得した企業。スキンケア製品の製造販売が中核事業だが、近年は自社生産によるスプラウト販売にも注力している。

村上農園では今回の契約を自社の海外向けライセンスビジネス第一弾とし、5年以内に3社、10年以内に10社の契約を目指す。村上清貴社長は「高成分野菜の生産技術を海外にライセンス供与することは今後の当社の経営の柱と考えており、パートナー選びは非常に重要。消費者を第一に考えるグリーンヴァインズ社の姿勢が当社の考え方と一致し、提携するに至った。台湾の皆さまに高成分の『ブロッコリー スーパースプラウト』をお届けできることは大きな喜び」とコメント。

グリーンヴァインズ社の許CEOは「コロナ禍で台湾の消費パターンは大きく変化し、健康に対するニーズが高まっている。村上農園の世界最先端の技術を導入し、“米国の医学研究×村上農園のライセンス生産×グリーンヴァインズ社の環境に配慮した生産体制”で作られた『ブロッコリー スーパースプラウト』を台湾で発売できることに期待と自信を持っている」と意欲をみせた。