清涼飲料水の業界団体である全国清涼飲料連合会(全清飲)と日本自動販売協会(JAMA)は9月29日、業界統一仕様の自販機横リサイクルボックスを決定したことを明らかにした。
業界統一仕様のリサイクルボックスは、異物混入阻止を目的に使用済みペットボトル(PET)の投入口が下向きになっているのが特徴。この展開に飲料メーカーや自販機オペレーターが足並みを揃えることでPET100%回収を推進していく。
今後、異物混入が多い屋外を優先に順次導入される。
飲料業界では、使用済みPETをきれいな状態で回収・リサイクルすることで再びPETとして使用する「ボトルtoボトル」と呼ばれるPETの100%有効利用に取り組んでいる。
リサイクルボックスへの異物混入阻止はその一環で、タバコの吸い殻やプラスチックカップといった飲料容器以外の異物混入は100%有効利用の大きな阻害要因となっている。
リサイクルボックスは、飲料容器の投入口を下向きにして投入口を見えないようにすることでゴミ箱感をなくしたもので、改良を加えながら2020年から2年かけて実験と検証が行われた。
21年の実証実験モデルからは、投入口が下向きであることに加えて、さらなる脱ゴミ箱化を目指しオレンジのカラーに変更。
この結果、異物混入の割合として、約3割から5割の削減効果を全清飲とJAMAが確認。これらの実証実験による削減効果を受けて業界統一仕様として決定された。