中部エリア食品メーカー 関西の展示会でPR こだわり商品で商機拡大図る

中部エリアを地盤とする食品メーカーでは、新規顧客の開拓を目指し関西への商品展開を模索している。9月7日から9日まで、インテックス大阪で開催された展示会では、中部エリアからも食品メーカーなどが多数出展し新商品をアピールした。

美ノ久(愛知県一宮市、加藤亘社長)は今回の出展が初めて。今年発売した新商品「チョコレートソース310g」をはじめ、アミューズメントパークなどで採用が広がっているフランスの新感覚ファストフード「フランスドッグ」、古来種を使った「倭からし」を展示し、来場者の目を引いた。

「チョコレートソース」は、マスタードの製造に必要な温度や湿度の精密な管理などの技術を生かした新商品。原料には、風味が豊かで厳格な国際規格を満たした製菓用チョコレート「クーベルチュールチョコレート」を使用し、チョコレート本来の濃厚な味わいや香りが感じられる。冷蔵庫で保存しても完全に固まらずにスイーツのトッピングなど様々なシーンで手軽に活用できる。

「フランスドッグ」は、半分にしたフランスパンの中をくりぬき、ソーセージと特製ソースを入れた新形態のホットドッグ。柔らかくて食べやすいソフトバゲット、ソースがこぼれる心配もなく、手を汚さずに片手で歩きながらでも食べられる。キッチンカーを稼働し愛知県や岐阜県でフランスドッグを広めているほか、アミューズメントパークやイベント施設などで徐々に採用が広がっている。

希少な国産原料を素材とした「倭からし」。同社でも栽培を進めており、福祉施設との連携など社会貢献にもつなげながら、古来種の保護、生産・消費拡大に向けて取り組んでいる。

金印(名古屋市、小林桂子社長)の関連会社・金印物産では、加工わさびでは全国で初めて機能性表示食品に登録された「肉用きざみわさび」をはじめ、本わさびの根茎部分に含まれる「6-MSITC」を機能関与成分とした機能性表示食品「香るおろし本わさび」、わさびメーカーとして風味や鮮やかな色調にこだわった「わさび塩」などを紹介した。

平和製粉(三重県津市、樋口宗明社長)は、地元・三重県産小麦「ニシノカオリ」、滋賀県産小麦「ミナミノカオリ」などを展示した。「ニシノカオリ」は独特の豊かな風味と甘み、軽い食感を生み出すパン用小麦。「ミナミノカオリ」は食パンに適した小麦で、小麦の甘みと香りがしっかりと口いっぱいに広がるのが特徴。

このほか、伊那食品工業(長野県伊那市)、信州セキュアフーズ(長野県飯田市)、日本糖尿食研(同市)、ホシザキ(愛知県豊橋市)なども出展した。

 - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)