繰り返す既視感

近視に加えて老眼も進み、視界がいよいよぼやけてきた。だからなのか、物事を大雑把に見るクセがついてきた。世は似た構図に満ち、同じ営為の繰り返しに思えてくる。

▼「宗教法人」としてのお墨付きを守るべく、与党政治家に取り入るカルト集団。政治家の側も、便利な集票マシーンに何かと奉仕してきた。アリとアブラムシのごとき相利共生の構図が、いま初めて明らかになったかのように騒がれている。既視感のある光景だ。

▼きっかけとなった大物政治家の「国葬」も物議をかもしたが、この駄文が載る頃にはつつがなく終わっている(はずだ)。「あれほどのお方なら当然国葬だろう」と内輪のノリで決めたはいいが、世論の反発は想定外。それでも、万事終わればこっちのものだ。渦巻いた論議は深まることなく忘れ去られていく。あれ?「やる、やらない」でもめた大イベントが昨年もあったっけ。裏で儲けたエライ人たちが、今ごろぞろぞろ御用になっているけど。

▼あれやこれやをすっ飛ばし、3年後にはまた万博がやって来る。お次は札幌五輪もやりたいそうだ。昭和の成功体験プレイバックはまだまだ続く。

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