「セブンカフェ」マイボトル導入へ実証実験 セブン-イレブン・ジャパンがサーモス、味の素AGF社、富士電機、パナソニックと協働

 セブン-イレブン・ジャパンは1日、セブン-イレブン店舗で「セブンカフェ」へのマイボトル運用に向けてセブン-イレブン・ジャパン本部ビル(東京都千代田区)で実証実験を開始した。

 サステナビリティ活動の一環で、紙カップやプラスチックカップといったオフィス内廃棄物削減効果などを検証していく。

 「セブンカフェ」に、安心に持ち運びできるというモビリティや長時間の保温・保冷といった利便性を付加する取り組みでもあり、店舗での運用が実現すれば飲用量や飲用頻度の増加も予想される。

 2日取材に応じたセブン-イレブン・ジャパンの園田康清商品本部デイリー部FF・冷凍食品シニアマーチャンダイザーは「そのあたり(飲用量など)も今回の実証実験でよく検証していきたいと考えているが、将来的にこういうニーズに必ず対応しなければいけないという課題認識はある。特に今回、素晴らしい機能性のあるボトルで、よりおいしい状態、あるいは安心安全に持ち運べるメリットがあると思うので、もちろん販売増の可能性はある」と語る。

 実証実験は、本部勤務1500人のうち約500人の社員を対象にサーモスのコーヒー専用のマイボトルを無償提供して9月30日までの1ヵ月間実施する。

マシンは自販機型マシンをマイボトル用に改良 - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
マシンは自販機型マシンをマイボトル用に改良

 コーヒー豆は味の素AGF社が提供し、ブラックコーヒーのホット(R・Lサイズ)・コールド(同)計4種類を有償で提供する。

 マシンは富士電機製で、カップをセルフで用意する自販機型マシンをマイボトル用に改良したものとなる。

 アイスコーヒーへの対応としては、袋詰めされた氷を保管する冷凍庫を併設。
パナソニックの高速自動ボトル洗浄機も併設して手軽に繰り返し利用できるようになっている。

 実証実験では、ボトルの底面にタグをつけ、タグが読み取り機で認証されると利用できるようになっており、これにより利用頻度など把握していく。
検証ポイントは利用状況をみてから洗い出していく考えで、店舗での運用時期は未定としている。

洗浄の様子。蓋と別々にセットする。 - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
洗浄の様子。蓋と別々にセットする。

 1日から実際に利用した社員の声を聞くと「環境にいいことに加えてカッコいい。Z世代には馴染みがあると思うが、40代・50代でもこういう取り組みに参加できて非常に嬉しい」「マイボトルは洗うのが面倒だが、それがセットになっているのは嬉しい」との声が聞かれる。

 消費拡大の可能性を感じさせる反応としては「ボトルだとホットが冷めにくく昨日は2回買った。アイスもプラカップだと水滴がつき机を汚してしまうが、ボトルではそういうことがなく便利」とのコメントが挙げられる。