東洋製罐グループホールディングス(GHD)は31日、世界初のリサイクルアルミ100%使用飲料缶を実現したと発表した。
サントリー、UACJとの協業によるもので、材料の加工性や蓋の強度など一定の品質を確保するために新地金が使用されている蓋などをリサイクルアルミとした点がポイント。
9月6日、リサイクルアルミ100%で生産した缶胴・蓋を採用した「ザ・プレミアム・モルツ CO2削減缶」(350ml缶)と「ザ・プレミアム・モルツ〈香る〉エールCO2削減缶」(同)が発売される。
これにより1缶当たりのCO2排出量を、通常の350mlアルミ缶商品より60%削減する。
国内の飲料用アルミ缶はリサイクル率が96%と高く、また、缶から缶に再利用する水平リサイクルが確立されている。
従来から缶胴には新地金にリサイクルアルミを配合した材料が使用されてきたが、外部データを組み合わせた東洋製罐GHDの推計よると、缶胴・蓋トータルのリサイクルアルミの配合率は直近で6割弱。
6割弱に留まっている点については「材料の加工性や蓋の強度など一定の品質を確保するために蓋を中心に新地金が使用されてきたことが主な要因」(東洋製罐グループHD)とみている。
今回、リサイクルアルミ100%使用飲料缶を実現。東洋製罐グループは、アルミ缶に備わる環境優位性をさらに高めていくため、蓋を含むリサイクルアルミ100%使用飲料缶の量産化を将来的に目指していく。