雪印メグミルク 家庭用チーズで新提案 消費の維持・拡大を目指す

雪印メグミルクはこのほど、2022年の秋季新商品と下期のプロモーション施策を発表した。原材料価格の高騰と為替の円安などを受けた容量変更などにより消費への影響が懸念される家庭用チーズには「生食可能な粒タイプのかける」チーズを提案。国産チーズのおいしさと、幅広い活用シーンを兼ね備えた新たなポジショニングの商品によりチーズ消費の維持・拡大を目指す。

マーケティングと家庭用事業を担当する取締役常務執行役員の稲葉聡氏は「少子高齢化や、食料自給率の低迷は日本の大きな社会課題。生活者の健康意識の高まりへの対応や、国産乳製品の需要拡大が重要」としたうえで、「酪農家が生産する大切な生乳を受け入れ、しっかりと消費者へ届けることが使命だと考えている。価値の高い牛乳乳製品で社会課題の解決とサステナブルな社会の実現に貢献したい」と述べ、今後は「酪農生産への貢献」「健康寿命の延伸」「QOLの向上」をテーマに取り組む姿勢を示した。

下期のプロモーション施策としては、「酪農応援」(国産生乳使用商品を対象とした「牛乳でスマイルプロジェクト」との連動企画)、「カラダつくり応援」(「雪印北海道100」シリーズを含む、低脂質など健康に配慮した商品のキャンペーンやレシピ提案)、「大切な人と食をかこむ歳時」(ハロウィンやクリスマスなど歳時にあわせた販促やSNS・動画での情報発信)などのキーワードに基づく施策を展開する。

「関節ケアドリンク グルコサミン」 - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
「関節ケアドリンク グルコサミン」(雪印メグミルク)
新商品では、健康寿命延伸へのトータルケアを提案する商品として「関節ケアドリンク グルコサミン」と「記憶ケアドリンク βラクトリン」(各100㎖、税別130円)、よりすっきりとした風味に改良した「MBPドリンク」(100g、税別130円)の3品を9月6日から発売する。

「雪印北海道100かけるチーズ」(110g、税別335円)は、「料理にパラッと」のキャッチコピーが示す通り生食可能な粒タイプのかけるチーズで、サラダなど幅広い食シーンでの活用を訴求する。家飲み需要で好調が続くおつまみ向けに「ペッパー&スモーク味 ベビーチーズ」(46g、税別168円)を、いずれも9月1日から発売。

9月上旬発売予定の「チェダー とろけるスライス(7枚入り)」(112g、税別380円)はチェダーチーズの利用方法として加熱調理の需要が高いことから、とろけるタイプにリニューアル。生食と加熱の両方で楽しめることをパッケージでも訴求した。「4種のチーズ とろけるスライス(7枚入り)」(112g、税別380円)は、本格的なチーズ好きをターゲットにした独特の風味に賛否両論がありリピートにつながらなかった反省から、使用する4種のチーズはそのままに、うまみ成分と熟成チーズ風味のフレーバーを加えることで香りへの違和感を和らげ味の濃厚さをアップ。

「チェダー とろけるスライス(7枚入り)」 - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
「チェダー とろけるスライス(7枚入り)(雪印メグミルク)」
回復が進む業務用からは、長時間の保温でも糸引きが持続する「ホットものびる モッツァレラ入りソフト」(1kg)やアミノ酸を豊富に含み少量でもしっかりとした旨味が感じられる「濃厚12ヵ月熟成パルメザン入りソフト」(5kg)、硬さの調整がしやすく加熱調理や保形性の面でも優れた「レフレール10」(1千ml)の3品を新発売。

グループ会社の雪印ビーンスタークは、妊娠中や授乳中の女性に向けた商品として、既存品に新たにビタミンDを配合した「赤ちゃんに届くDHA」(90粒、税別1千890円/30粒、税別933円)を発売する。