ネスレ日本は、急拡大する個室型ワークブースに商機を見出してブランドを露出していく。
8日には、新丸の内ビル地下1階(東京都千代田区)で「ネスレ ミロ」と個室型ワークブース「テレキューブ」がコラボした「ミロ 鉄分お助け テレキューブ」が期間限定でオープンした。
この日、オープンに先立ち発表したネスレ日本の吉永祐太飲料事業本部Ready to Drinks&MILOビジネス部部長は、女性に不足しがちな鉄の摂取を自分事化してもらいたいという「ミロ」の目的に加えて、「ワークブースに捉われない様々な活用法を提案してブース利用者の幅を広げたい。一過性ではなく、今後はネスレの他の製品でテレキューブ社さまと様々な切り口やタッチポイントで行っていく」との考えを明らかにする。
これに対し、テレキューブを運営するテレキューブ社の間下浩之社長は「ネスレさまのブランド力でテレキューブをさらに広めていける」と期待を寄せる。
JR大宮駅構内で6月30日に営業開始したワークブース「STATION BOOTH supported by ネスカフェ 睡眠カフェ」(以下、睡眠カフェ)もテレキューブに属し、ネスレ日本としては「ネスカフェ」のアピールに活用している。
テレキューブは個室型ワークブースの先駆けとなる。
コロナ禍前の2017年8月1日にサービス開始し、現在、オフィス内を中心に1万台を展開。不特定多数が利用できる駅や商業施設などの公共エリアにも600台が設置され、台数でトップシェアを握る。
個室型ワークブースに着眼した理由について、間下社長は「我々はWeb会議の専業メーカー(V-CUBE)で、外でWeb会議をする機会が多いものの、そのための場所がなく、プライベートで機密な話ができるような場所をつくろうと考えた」と説明する。
近年のテレキューブへの引き合いは「物凄い」(間下社長)とし都内駅構内などでは高水準の稼働率を維持。将来、2~5万台への拡大を見込む。
「ブースの市場規模はかなりある。場所が押さえられたら、その後に広告やコンテンツビジネスを展開していく」(同)と意欲をのぞかせる。
「ネスレ ミロ」とコラボした「ミロ 鉄分お助け テレキューブ」では、室内に掲示されるQRコードをスマホで読み込み鉄の摂取量チェックを行うと1日あたりの鉄の平均摂取量を知ることができるとともに「ネスレ ミロ オリジナルスティック」1箱がお持ち帰りできるようになっている。
室内にはWi-Fiや電源などの機能ほか、ライト付きミラー、ミニ扇風機、身だしなみを整えられる汗ふきシートやコットンなどを取り揃えている。
料金は、テレキューブに個人登録の場合で30分税込1188円。