ファミリーマートのフローズンドリンク「フラッペ」は2014年6月に発売開始され今年6月時点で累計販売数約2億杯に達する。現在、さらなる拡大に向けて取り組んでいるのがコラボレーションと“おうち”需要の開拓だ。
「『フラッペ』そのものはまだまだ認知度が低い。フローズンドリンク2強に追いつくため、誰もが知っているブランドとコラボして認知を獲得していく」と意欲をのぞかせるのは「フラッペ」の開発を手掛ける商品本部FF・スイーツ部カフェ・スチーマーグループの岩井翔太郎氏。
フローズンドリンク2強とは、スターバックスコーヒージャパンの「フラペチーノ」と日本マクドナルドの「マックシェイク」のこと。
前年度(2月期)は、「カフェフラッペ」と「ストロベリーフラッペ」の定番2品に加えて限定商品9品を展開。限定9品のうち6品がコラボ商品で好評を博したという。
「コラボで新しいお客様を獲得して認知も拡大し、プチ贅沢というところにリンクしてコロナ禍でも伸びていった」と振り返る。
今年度は月1回程度のペースでコラボ商品を発売して数量ベースで115%を目指していく。
「フラッペ」のメイン顧客層は30‐50代女性。
ユーザーの裾野拡大を図るべく、5月に男性ユーザーの獲得も狙い有楽製菓の「ブラックサンダー」とコラボ。これに6月21日に新発売した「ピカチュウのパインフラッペ」が発売から8日で累計販売数100万杯を突破したことが後押しして滑り出しの3-6月は、前年同期比120%の販売数量を記録した。
現在、30‐50代女性のプチ贅沢需要を開拓すべくウェスティンホテル東京とコラボした新商品を展開。8月9日には昨年大好評だったという森永ラムネとのコラボ商品がグレープ味で登場する。
「フラッペ」は、あらかじめ氷をよく揉んでからコーヒーマシンで専用ボタンを押し、氷とミルクをよくかき混ぜて食す。
この作り方を浸透させるためにPOPを用意し、POPにはおうち需要も開拓すべく、冷たいミルクを70㏄注げば自宅でも簡単に作れることが盛り込まれている。
展開当初は店頭でしか作ることができなかったが、21年にパッケージの仕様を変更しトップシールにJANコードを付けたことで自宅での「フラッペ」づくりや家庭内でのストックを可能とした。
POP以外では、パッケージ裏面へのQRコード掲載やレジ液晶パネルで“おうちでフラッペ”を訴求している。