障がい者雇用の新拠点開設 ダイバーシティの推進さらに アピ

健康補助食品・医薬品の受託製造を手掛けるアピ(岐阜市、野々垣孝彦社長)は、このほど障がい者雇用の新拠点「アピパートナーズいび」(以下APいび)を岐阜県揖斐川町に建設した。投資額は土地・建物合わせ約1億8千万円。物流パレットや中間品容器の洗浄・乾燥を主業務とする。8日に竣工、実習や岐阜県独自のチャレンジトレーニング制度による受け入れを開始し、9月に本格稼働の運び。8人の障がい者を雇用する予定で、指導員3人とともに11人体制でのスタートを目指す。

「APいび」は、敷地面積約1千㎡、建築面積280㎡(延べ床480㎡)の鉄骨2階建て。1階に物流パレットや中間品容器の洗浄・乾燥を行う作業室を設け、2階に更衣室、休憩室、食堂、事務所を備える。

オールバリアフリー設計で、多目的トイレ、手すり、センサーライトのほか、段差解消のスロープを設置。通勤にも配慮し、養老鉄道の揖斐駅から徒歩10分の距離に事業所を構えた。

アピではダイバーシティ推進の観点から、これまでも女性や外国人、高齢者、障がい者などの雇用に積極的に取り組み、21年9月には障がい者雇用推進部も設置している。

近年は新型コロナウイルスのワクチン製造という国策事業にも関わっていることから100人を超える新規採用が続いているが、コロナ禍の影響もあり障がい者雇用はやや遅れていた。

今回の「APいび」に先立ち7月には、岐阜市の本社敷地内にサンプルや保管文書の分別・廃棄などを執り行う作業所「アピパートナーズぎふ」(APぎふ)も開設している。

引き続き地域の障がい者就業・生活支援センター、特別支援学校、福祉系教育機関、あるいは先進的な取り組みをしている地元企業などとネットワークを密にし、将来的には設備の増設や業務の創出でさらなる雇用の安定と拡大を図っていく考え。「APいび」や「APぎふ」での障がい者雇用についても今後拡大を予定する。